皮膚科について

皮膚に発症する病気は非常に沢山の種類があります。湿疹や吹き出物などは、一見すると同じように見えるものも少なくありませんが、発症原因は様々なのです。そのため、皮膚科では外因子によるもの、内的因子によるもの、加齢によるものなど、原因を見極めながら治療を進めていきます。

皮膚科疾患の中には、簡単に治るものもありますが、特効薬が無いため長期間にわたって根気よく対応していく必要のある疾患も少なくありません。しかし、決定的な治療法はなくても、適切な外用療法やスキンケアなどによって肌の状態を良好な状態に保っていくことは可能です。当クリニックでは、患者様の症状を見極め適切な治療を提供しておりますので、お早めにご相談ください。

このような症状の方はご相談を

  • 皮膚に痛みや痒みがある
  • 皮膚がただれている
  • 皮膚に斑点や吹き出物がある
  • 皮膚が赤くなって、白いカサカサが付着している
  • 皮膚が厚くなり、ときおり痛みがある
  • 皮膚を触ると熱くなっている
  • 手の指先が白くなり、こわばっている
  • 足の裏や指に黒いほくろの様なものが出来ている  など

当クリニックで扱う主な皮膚疾患・症状

  • 皮膚・皮下腫瘍
  • イボ
  • 湿疹
  • 蕁麻疹
  • ニキビ
  • 白癬
  • アトピー性皮膚炎 など

皮膚・皮下腫瘍

皮膚や皮下組織に発生する腫瘍は、良性腫瘍と悪性腫瘍に大別できます。このうち良性腫瘍には、粉瘤(アテローム)、脂肪種、黒子(ほくろ)、脂漏性角化症、石灰化上皮腫、異物肉芽腫などの疾患があります。

粉瘤は、皮膚の毛穴の中に角質や皮脂などの老廃物が溜まっていき袋を形成して、皮下が膨らんでくる腫瘍です。毛穴の開口部が塞がってしまうとことによって形成されるため、中央部に黒い点状の変化が見られることがあります。強く圧迫すると、開口部から異臭の伴うドロドロとした内容物が漏れてくることもありますが、袋を形成している膜から剥がれる角質が貯まったものです。毛穴がある場所ならばどこにでも出現しますが、特に、耳の周囲や背中、鼠経部などに好発します。放っておくとゆっくりですが大きくなります。またそこに菌が混入すると炎症を起こし、感染性粉瘤となります。痛みを伴い、治癒に時間を要する事があるので、粉瘤を疑ったり診断された場合は、早めに受診をして治療方針を立てましょう。

脂肪種は、脂肪組織が腫瘍性に増殖して皮膚が盛り上がってくる良性の腫瘍です。大半は良性ですが、ごく一部に悪性のケースもありますので、気になる皮下腫瘍があり、脂肪のような柔らかい弾力のある場合は、これを疑い受診ください。

このほか、メラニン色素を含む細胞が高密度で集まった黒子、高齢者の顔などに生じやすい、いぼ状の脂漏性角化症、皮下の一部が石灰のように固くなる石灰化上皮腫、石や砂粒などの異物が皮膚に侵入することでしこりが出来てしまう異物肉芽腫などもあります。いずれも局所麻酔の手術で取ることが出来ます。

良性腫瘍でも時に手拳大2個分を越えるサイズの場合、局所麻酔では摘出が困難なことがあり、その場合は全身麻酔で摘出します。当院では全身麻酔での皮膚、皮下腫瘍切除も行っております。保険診療、自由診療共に多くの実績を積んだ優秀な麻酔科医に麻酔を依頼するため、基本的には日帰りで全身麻酔を行います。大きな皮膚、皮下腫瘍の切除を希望され、全身麻酔でも入院を避けたい方は、ぜひご相談ください。

一方、悪性腫瘍には基底細胞腫、有棘細胞腫、悪性黒色腫などがあります。いずれも進行した症例では診断が容易ですが、その段階で発見するのでは生命予後が著しく低下してしまいます。そのため、出来るだけ早く発見することが大切になるのですが、初期の病変の中には判別が難しいケースが少なくありません。皮膚に境界不鮮明な腫瘍状のできものが見られたときは、皮膚がんの症例を数多く扱ってきた皮膚科専門医を受診するようにしましょう。完全摘出や部分的に切除する生検が必要であれば、ご相談ください。

イボ

イボは、直径3㎜~1㎝ぐらいの白色または薄茶色の隆起物が手の指などに出現してくる疾患です。特に乳幼児期の肌は繊細ですので、ヒトパピローマウイルスが皮膚や粘膜の小さな傷から侵入し、イボが形成されることがよくあります。大人でもそのウイルスに触れることで手足の指などにイボを生じる事があります。なお、イボが出来たときは、絶対に引っ掻かないようにして下さい。爪などに付着したウイルスが他の部位に広がり、全身にイボが増えていくことがあります。

イボの原因となるウイルスは接触感染しますので、ウイルスの付いている手などを介して人から人へと感染が広がる可能性もあります。但し、感染力はそれほど高くないとも言われていますので、過度に罹患者との接触を恐れる必要はないでしょう。

治療に関しては専門科を受診し、医学的に正しい手法で除去することが大切です。患者様が独自に判断してイボを削り取ったりすると、ウイルスがさらに拡大しイボが増殖してしまうおそれもありますので、お止めください。

蕁麻疹

蕁麻疹は、わずかに盛り上がった赤い斑点が皮膚に多発する疾患です。強い痒みが特徴的ですが、なかにはチクチクした痛み、焼けつくような痛みが出ることもあります。蕁麻疹による斑点は突然出現し、数分~24時間以内に突然消失していきます。しかし、一度消えた斑点が、またすぐに出現することもあります。短期間に出現・消失を繰り返す症例もあり、「蕁麻疹がずっと治らないので受診した」とおっしゃる方もいます。

蕁麻疹が引き起こされる原因に関しては、よく分かっていない点もあるのですが、一般的には食物によるアレルギー、異物などによる皮膚の刺激、暑さや寒さなどの気候変化、日光の刺激などが絡み合って発症するのだと考えられています。

治療は、抗ヒスタミン剤などを内服または塗布し、症状の改善を図ります。

ニキビ

ニキビは、プロピオニバクテリウム属アクネス(アクネ菌)が原因となって起こる皮膚疾患です。肌の汚れが原因となって毛穴の中に皮脂が詰まってしまうと、これを栄養源として細菌が増殖し、炎症を引き起こします。思春期のニキビは、小学校の高学年から中学生にかけて出来はじめ、高校生の頃に最も悪化します。その後は徐々に減少することが多いです。

治療は、ニキビの種類と重症度に基づいて薬物療法や対処療法などを行います。一般的には抗生物質やイオウ製剤などの外用薬を使用したり、抗生剤やビタミン剤、漢方薬などの内服薬を服用します。

なお、ニキビは「青春のシンボル」とも呼ばれ、必要な治療を受けていない方も多いようです。しかし、ニキビが出来ると気分的にも憂鬱になり、日常生活に影響してきます。きちんとケアしないと、成人期以降にニキビ痕が残ってしまうこともありますので、放置せずに皮膚科を受診するようにしましょう。

白癬

私たちが生活している環境の中には非常に多くの種類のカビが存在しており、皮膚に付着することは日常的に起こります。そうしたカビの中には、納豆菌や乳酸菌のように健康増進につながるカビ、いわゆる「役に立つカビ」もありますが、人間に病気をもたらすカビもいます。その代表的なカビが白癬菌です。

足に発生するものは「水虫」、爪に出来るのは「爪白癬」、股部は「いんきんたむし」、体部は「ぜにたむし」、頭部は「しらくも」というように、発症する部位によって呼び名が変わりますが、いずれの場合も原因は同じです。白癬菌が皮膚の奥に入り込んで増殖することにより発症します。

白癬菌が皮膚の奥に侵入すると、私たちの体はカビを追い出そうとして激しく抵抗します。この際に炎症が起こり、強い痒みを感じるようになります。しかし、しばらく経つと、水虫菌に対して抵抗しなくなりますので、炎症や痒みも収まっていきます。このように水虫が慢性化してしまうと、お薬が効き難くなります。急性期に治療を開始した方が治りやすいので、足に痒みを感じたときは、お早めに皮膚科を受診するようお勧めします。

治療には、まず白癬に効果のある抗真菌薬を使用します。塗り薬と飲み薬の2種類のタイプがありますので、症状を見極めたうえで選択いたします。爪の中に水虫菌が入り込んだケースでは、薬の成分が患部まで届きにくいので、主に飲み薬を選択します。内服薬は3~6ヶ月の服用が必要となり、経過を見ながら医師が効果を判定します。なお、まれに肝機能障害や貧血などの副作用を招くことがあるため、血液検査で副作用をチェックしながら治療を進めます。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、痒みを伴う湿疹が繰り返し出現し、生活の質(QOL)を低下させてしまう疾患です。患者様の多くはドライスキン(皮膚が乾燥しやすい素因)とアトピー素因(アレルギーを起こしやすい体質)を有しており、乳児では食物アレルギーが原因となっているケースが少なくありません。

アトピー性皮膚炎の治療は、まず症状を悪化させている因子を取り除くことが大切です。さらに、保湿剤などを用いて日常的にスキンケアを行っていきます。その上で、ステロイドや免疫抑制剤などの外用薬を用いる薬物療法を行います。ステロイドの塗り薬に関しては、抵抗感をお持ちの保護者の方も少なくないようです。しかし、炎症を抑える優れた薬剤であり、使用するステロイドの強さや塗布方法などの工夫で副作用を軽減し、十分な効果を得ることが期待できます。
つまり、症状に応じて必要な量を適正な期間だけ用い、症状の改善度に応じて見直していくことが大切です。