院長コラム
口元から顎にかけて伸びる深い溝、いわゆるマリオネットラインを消したいとお悩みではありませんか。鏡を見るたびにほうれい線が深くなった気がする、フェイスラインがぼやけて老けて見える、口角が下がって不機嫌そうに見られるといったお悩みを抱える方は少なくありません。マリオネットラインは加齢とともに目立ちやすくなり、セルフケアだけでは改善が難しいケースも多いため、美容皮膚科での治療法を検討される方が増えています。本記事では、マリオネットラインができる原因から、美容皮膚科で受けられる具体的な治療法、費用目安、ダウンタイムまでを詳しく解説します。ご自身に合った治療法を見つけるための参考にしていただければ幸いです。
この記事でわかること
・マリオネットラインができる原因と加齢による変化のメカニズム
・美容皮膚科で受けられる代表的な治療法の特徴と費用目安
・治療法ごとのダウンタイムや効果の持続期間
・リノクリニック東銀座で行っているたるみ治療の特徴
マリオネットラインの原因と特徴
マリオネットラインとは、口角の両端から顎に向かって伸びる縦の溝のことです。名前の由来は、腹話術で使われるマリオネット人形の口元に似ていることにあります。この溝が深くなると、実年齢よりも老けて見えたり、常に不機嫌そうな印象を与えてしまうことがあります。
なぜマリオネットラインができるのか
マリオネットラインの形成には、複数の要因が複雑に関係しています。まず大きな原因として挙げられるのが、加齢に伴う皮膚のたるみです。年齢を重ねると、真皮層のコラーゲンやエラスチンの産生量が減少し、肌のハリや弾力が失われていきます。これにより頬の脂肪を支えきれなくなり、重力に従って下垂することで口元に溝が形成されます。
さらに、表情筋の衰えも大きな要因です。口角を引き上げる筋肉である大頬骨筋や口角挙筋が加齢とともに弱くなると、口角が自然と下がりやすくなります。一方で、口角を下に引く口角下制筋が相対的に優位になることで、溝がより深く刻まれていきます。
骨格の変化も見逃せません。加齢に伴い顔面骨は萎縮し、特に上顎骨や下顎骨の骨量が減少します。骨という土台が小さくなることで、その上にある脂肪や皮膚が余り、たるみが生じやすくなるのです。
そのほか、紫外線による光老化、喫煙、急激な体重変化、日常的な表情の癖なども、マリオネットラインを悪化させる要因として知られています。当院の医師によると、マリオネットラインはこれらの原因が複合的に重なって進行するため、単一のアプローチではなく、原因に応じた治療法の選択が重要とのことです。
美容皮膚科での治療法を比較
マリオネットラインを消したいと考えたとき、美容皮膚科ではどのような治療法が選択肢になるのでしょうか。代表的な治療法として、ヒアルロン酸注入、糸リフト、ハイフの3つが挙げられます。それぞれの特徴、費用目安、ダウンタイムを詳しくご紹介します。
ヒアルロン酸注入による改善
ヒアルロン酸注入は、マリオネットラインの溝に直接ヒアルロン酸製剤を注入して凹みを埋める方法です。即効性が高く、施術直後から変化を実感しやすいのが大きな特徴です。施術時間は15分から30分程度と短く、ダウンタイムも比較的軽度で、注入部位に軽い腫れや内出血が出る場合がありますが、多くの場合1週間程度で落ち着きます。
ヒアルロン酸は体内にも存在する成分であるため安全性が高く、万が一仕上がりに不満がある場合はヒアルロニダーゼという溶解酵素で溶かすことも可能です。ただし、効果の持続期間は使用する製剤の種類にもよりますが、おおむね6か月から18か月程度で体内に吸収されるため、定期的なメンテナンスが必要になります。
費用目安としては、使用する製剤の種類や注入量によって異なりますが、1本あたり5万円から10万円程度が一般的です。確定金額についてはカウンセリングでご案内いたします。
当院での診療経験では、マリオネットラインの溝だけに注入するのではなく、頬やこめかみなど、たるみの原因となっている部位にもヒアルロン酸を補充することで、より自然で持続性の高い仕上がりを目指すケースが多くあります。顔全体のバランスを考慮した注入デザインが、満足度の高い結果につながります。
糸リフトによるリフトアップ
糸リフトは、医療用の特殊な糸を皮下に挿入し、たるんだ組織を物理的に引き上げる治療法です。コグと呼ばれる突起が付いた糸を用いることで、皮下組織をしっかりと引っ掛けてリフトアップ効果を発揮します。フェイスラインがぼやける、二重顎が気になるといったお悩みにも対応しやすい治療法です。
糸リフトの大きなメリットは、引き上げ効果に加えて、糸の挿入による刺激でコラーゲンの生成が促進される点です。これにより、施術直後のリフトアップ効果だけでなく、時間の経過とともに肌質の改善も期待できます。効果の持続期間は使用する糸の種類にもよりますが、おおむね1年から2年程度です。
施術時間は30分から1時間程度で、局所麻酔下で行うため、痛みは比較的コントロールしやすいといえます。ダウンタイムとしては、術後1週間程度は腫れや引きつれ感が出ることがあり、口を大きく開ける動作に違和感を覚える場合もあります。内出血が生じた場合は2週間程度で消退することがほとんどです。
費用目安は、使用する糸の本数や種類によって大きく異なりますが、両側で20万円から50万円程度が目安となります。確定金額はカウンセリング時にお見積もりをお出しいたします。
ハイフによるたるみ治療
ハイフは、高密度焦点式超音波を用いて皮膚の深層部にあるSMAS筋膜に熱エネルギーを加え、たるみを改善する治療法です。メスや針を使わないため、ダウンタイムが非常に短いことが大きな特徴です。施術後に軽い赤みやほてりが出ることがありますが、多くの場合数時間から翌日には落ち着きます。
ハイフはSMAS筋膜を収縮させることで即時的な引き締め効果が得られるほか、熱刺激によるコラーゲンのリモデリングが起こり、施術後1か月から3か月にかけて徐々に効果が高まっていきます。効果の持続期間は半年から1年程度とされています。
マリオネットラインが比較的浅い段階であれば、ハイフ単独でも満足のいく改善が期待できます。しかし、溝が深く刻まれている場合やたるみが顕著な場合は、ヒアルロン酸注入や糸リフトとの併用を検討することで、より効果的な改善を目指せるケースが多いです。
費用目安としては、照射範囲や使用する機器によって異なりますが、顔全体で10万円から20万円程度が一般的です。確定金額についてはカウンセリングでご案内いたします。
治療法の選び方と当院の方針
マリオネットラインの治療法はさまざまですが、どの治療法が最適かはお一人おひとりのたるみの程度、骨格、皮膚の状態、ご予算、ダウンタイムの許容度によって異なります。ここでは、状態に応じた治療法の選び方の目安をご紹介します。
たるみの程度に応じた治療選択
マリオネットラインの状態は大きく3段階に分けて考えることができます。
STEP 1|軽度のマリオネットライン
笑ったときや表情を作ったときにのみ目立つ程度であれば、ハイフによる引き締めや少量のヒアルロン酸注入が第一選択となることが多いです。この段階から治療を始めることで、進行を遅らせることも期待できます。
STEP 2|中等度のマリオネットライン
無表情の状態でも溝がはっきりと確認でき、フェイスラインのたるみも伴っている場合は、糸リフトとヒアルロン酸注入の併用が効果的です。糸リフトでたるんだ組織を引き上げつつ、ヒアルロン酸で凹みを補正するという二段階のアプローチにより、自然なリフトアップが期待できます。
STEP 3|重度のマリオネットライン
溝が深く刻まれ、口角の下垂が顕著な場合は、糸リフトを中心とした治療に加え、ボツリヌス毒素製剤による口角下制筋への注入を併用することもあります。口角を下に引く筋肉の動きを抑えることで、口角の下垂を改善し、マリオネットラインの目立ちにくい状態を目指します。
リノクリニック東銀座では、外科専門医である院長が解剖学的知識に基づいた診察を行い、患者さまの顔全体のバランスを考慮した治療プランをご提案しています。一つの治療法だけにこだわらず、複数の治療を組み合わせることで、より自然で満足度の高い仕上がりを追求しています。なお、効果には個人差がありますので、まずはカウンセリングにてお気軽にご相談ください。
マリオネットラインの予防法と注意点
治療によってマリオネットラインを改善した後も、日常的なケアを続けることで効果を長持ちさせることが大切です。また、セルフケアだけで改善しようとして誤った方法を試み、かえって悪化させてしまうケースもあるため、注意点も確認しておきましょう。
日常生活でできるセルフケア
紫外線対策は、たるみ予防の基本です。紫外線は真皮層のコラーゲンやエラスチンを分解し、光老化を促進します。日焼け止めの使用は季節を問わず習慣づけましょう。日本皮膚科学会のガイドラインでも、紫外線防御が皮膚老化の予防に有効であることが示されています。
表情筋のトレーニングも一定の効果が期待できます。口角を引き上げる筋肉を意識的に動かすことで、筋力の維持に役立ちます。ただし、過度なマッサージや強い力で顔をこする行為は、皮膚を引き伸ばしてたるみを悪化させる恐れがあるため避けてください。
バランスのよい食事、十分な睡眠、禁煙といった生活習慣の改善も肌の老化防止に寄与します。特にたんぱく質やビタミンCなど、コラーゲン生成に関与する栄養素を意識的に摂取することが推奨されます。
やってはいけないセルフケア
インターネット上にはさまざまなマリオネットライン解消法が紹介されていますが、医学的根拠に乏しいものや、かえって逆効果になるものも少なくありません。例えば、テープで皮膚を引っ張る方法は一時的に見た目が改善しているように感じますが、長期的にはテープによる牽引で皮膚が伸びてしまう可能性があります。
また、自己流のリンパマッサージを強い圧力で行うと、皮下組織に負担がかかり、たるみの進行を助長してしまうことがあります。当院の医師によると、セルフケアはあくまで予防的な位置づけとして行い、すでに目立っているマリオネットラインについては美容皮膚科での治療を検討されることを推奨しています。
美容皮膚科での治療に関するQ&A
Q. マリオネットラインが気になりますが、ほうれい線も深くて老けて見えます。同時に治療できますか。
A. はい、同時に治療することが可能です。ほうれい線とマリオネットラインは原因が共通していることが多いため、ヒアルロン酸注入や糸リフトで同時にアプローチすることで、口元全体の若返り効果が期待できます。当院ではカウンセリング時に顔全体のバランスを確認し、最適な治療プランをご提案いたします。効果には個人差があります。
Q. フェイスラインがぼやけてきて二重顎も気になります。マリオネットラインの治療で改善しますか。
A. マリオネットラインの治療として糸リフトを選択された場合、フェイスラインのリフトアップ効果も同時に得られるケースが多くあります。二重顎の原因が皮膚のたるみであれば改善が期待できますが、脂肪の蓄積が主な原因の場合は別のアプローチが必要になることもあります。診察にて適切な治療法をご案内いたします。
Q. マリオネットラインを消したいのですが、仕事を休めないのでダウンタイムが心配です。
A. ダウンタイムの少ない治療法としてはハイフが挙げられます。施術当日からメイクが可能で、日常生活への支障はほぼありません。ヒアルロン酸注入も比較的ダウンタイムが短く、内出血が出た場合でもコンシーラーで隠せる程度です。カウンセリング時にライフスタイルに合わせた治療法をご提案いたします。
まとめ
- マリオネットラインの主な原因は、加齢によるコラーゲン減少、表情筋の衰え、顔面骨の萎縮です
- 美容皮膚科での代表的な治療法には、ヒアルロン酸注入、糸リフト、ハイフがあります
- ヒアルロン酸注入は即効性が高く、糸リフトはリフトアップとコラーゲン増生の両方が期待でき、ハイフはダウンタイムが短いのが特徴です
- たるみの程度やライフスタイルに応じて最適な治療法は異なるため、医師による診察が重要です
- セルフケアは予防としては有効ですが、すでに深くなったマリオネットラインの改善には美容皮膚科での治療が推奨されます
マリオネットラインを消したいとお悩みの方は、まずは美容皮膚科でのカウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。お一人おひとりの状態に合わせた治療法をご提案させていただきます。
当院のご案内
リノクリニック東銀座では、外科専門医の院長が、たるみ治療をはじめとする美容皮膚科診療を行っております。ヒアルロン酸注入、糸リフト、ハイフなど、多彩な治療法の中から最適なプランをご提案いたします。初診のご予約はこちら(WEB予約24時間受付)。お気軽にご相談ください。
監修者情報

宮﨑 邦夫
リノクリニック東銀座 院長【資格・所属学会】
日本外科学会専門医 / 日本外科学会会員 / 日本形成外科学会会員 / 日本頭蓋顎顔面外科学会会員 / 日本美容外科学会会員
消化器外科・心臓血管外科・呼吸器外科・小児外科など外科研修ののち、外科専門医を取得。その後、形成外科で6年、美容外科で7年実績を積み、リノクリニック東銀座を開業、院長を務める。美容外科の技術は韓国や台湾、アメリカなどへ出向き、良質な技術を取り入れて日々の診療に生かしている。 2014年から在籍していた湘南美容クリニックでは指導医として若手美容外科医の教育にも尽力し、同院で行われた美容外科コンテストで2年連続ではグランプリを獲得。次の東京美容外科では骨切りメニューの立ち上げを行い、スタッフ教育にも尽力した。
監修日:2026.06.15



