院長コラム

サージェリーファースト術後矯正の期間と流れを徹底解説

サージェリーファーストによる輪郭整形に興味はあるけれど、術後矯正の期間や治療全体の流れがわからず不安を感じていませんか。サージェリーファーストは従来の外科的矯正治療とは異なり、術前矯正を省略して先に手術を行う画期的な治療法です。しかし「手術後の矯正はどのくらいかかるのか」「全体のスケジュールはどうなるのか」といった疑問を持つ方は少なくありません。この記事では、サージェリーファーストの術後矯正期間や治療の流れについて、当院の診療経験をもとに具体的な数値やステップを交えながら詳しく解説します。治療を検討されている方が安心して一歩を踏み出せるよう、費用の目安や注意点まで網羅していますので、ぜひ最後までお読みください。

この記事でわかること
・サージェリーファーストの治療全体の流れと各ステップの詳細
・術後矯正にかかる期間の目安と期間を左右する要因
・従来の外科的矯正治療との違いとメリット
・費用の目安やよくある質問への回答

サージェリーファーストの治療の流れ

サージェリーファーストとは、通常の外科的矯正治療で必要とされる術前矯正を行わず、先に骨切り手術を実施してから術後に歯列矯正を進める治療法です。従来の方法では手術前に1年から2年程度の矯正期間が必要でしたが、サージェリーファーストではこの工程を省略できるため、治療全体の期間を大幅に短縮できる点が大きな特徴です。

当院での診療経験では、サージェリーファーストの治療は大きく分けて以下のステップで進行します。

STEP 1|カウンセリングと精密検査

初診ではセファロ分析やCT撮影を行い、顎骨の形態や歯列の状態を三次元的に評価します。咬合の状態や顎のずれの程度を詳細に把握したうえで、手術計画と術後の矯正計画を同時に立案します。この段階で治療期間や費用の目安もご説明します。

STEP 2|手術の実施

精密検査の結果をもとに、上顎骨切り術(ルフォーI型骨切り術)や下顎骨切り術(下顎枝矢状分割術)などの骨切り手術を実施します。手術では顎骨を計画通りの位置に移動させ、チタンプレートやスクリューで固定します。全身麻酔下で行い、手術時間は術式にもよりますが概ね2時間から4時間程度です。

STEP 3|術後の回復期間

手術後は腫れや痺れが生じますが、術後1週間から2週間で大きな腫れの約7割が引くとされています。顎間固定が必要な場合は2週間から4週間程度装着し、その間は流動食中心の食事となります。術後1か月を過ぎた頃から日常生活への復帰が進みます。

STEP 4|術後矯正の開始

骨の癒合が安定する術後約1か月から2か月の時点で、ワイヤー矯正やマウスピース矯正による歯列矯正を開始します。サージェリーファーストでは手術によって顎の位置関係がすでに改善されているため、矯正治療では主に咬合の微調整と歯列の整列を目的とします。

STEP 5|矯正終了と保定

矯正装置の撤去後はリテーナー(保定装置)を一定期間装着し、後戻りを防止します。保定期間は一般的に1年から2年程度です。

術後矯正の期間と影響する要因

サージェリーファーストにおける術後矯正の期間は、一般的に6か月から18か月程度が目安とされています。当院での診療経験では、比較的軽度な不正咬合であれば6か月から10か月程度、複雑な症例では12か月から18か月程度を要するケースが多くみられます。

術後矯正の期間を左右する主な要因は以下の通りです。

不正咬合の程度と歯列の状態

手術前の歯列の乱れが大きい場合、術後矯正で調整すべき範囲も広くなり、期間が長くなる傾向があります。叢生(歯の重なり)が強い場合や、抜歯が必要な場合はその分だけ矯正期間が延びます。一方、歯列の乱れが軽度で、手術によって顎の位置関係が大きく改善されている場合は、術後矯正が短期間で完了することもあります。

骨の治癒速度と年齢

骨切り手術後の骨の癒合速度には個人差があり、年齢や全身の健康状態によっても異なります。一般的に若い方のほうが骨の治癒が早く、矯正治療中の歯の移動もスムーズに進む傾向にあります。喫煙習慣がある方は骨の治癒が遅れる可能性があるため、禁煙を推奨しています。

矯正装置の種類と通院頻度

ワイヤー矯正を選択した場合とマウスピース矯正を選択した場合では、治療の進行速度やメカニズムが異なります。当院の医師によると、サージェリーファースト後の矯正にはワイヤー矯正が選択されることが多いですが、症例によってはインビザラインなどのマウスピース矯正を併用することも可能です。矯正装置の調整のために月に1回程度の通院が必要となり、通院の継続性も治療期間に影響します。

従来の外科的矯正治療では、術前矯正に1年から2年、手術後の矯正に6か月から12か月、合計で2年から3年以上かかるのが一般的でした。サージェリーファーストでは術前矯正を省略するため、手術から矯正完了までの全体の治療期間を1年から2年程度に短縮できる可能性があります。ただし、効果には個人差がありますので、具体的な治療期間はカウンセリング時に詳しくご案内いたします。

サージェリーファーストの期間短縮の理由

サージェリーファーストが従来の外科的矯正と比べて治療期間を短縮できる理由は、単に術前矯正を省くだけではありません。骨切り手術後に起こる生体反応を矯正治療に活用できるという科学的な根拠があります。

骨切り手術後の数か月間、手術部位周辺の骨では「骨のリモデリング」と呼ばれる活発な骨代謝が起こります。この時期は骨の代謝回転が亢進しており、歯を支える歯槽骨も一時的に柔軟性が増すとされています。この現象は「RAP(Regional Acceleratory Phenomenon:局所的加速現象)」と呼ばれ、手術後の炎症反応に伴って生じる生理的な反応です。サージェリーファーストでは、このRAPが活発な時期に矯正治療を開始することで、通常よりも効率的に歯を移動させることが期待できます。

日本矯正歯科学会や日本顎変形症学会においてもサージェリーファーストに関する研究報告が増えており、従来法と比較して治療期間の短縮効果が示されています。ただし、すべての症例に適応できるわけではなく、術前の精密な診断と治療計画の立案が不可欠です。

リノクリニック東銀座では、外科専門医と矯正歯科医が連携して治療計画を立案しています。手術と矯正のそれぞれの専門的知見を統合することで、治療期間の短縮と仕上がりの精度を両立させることを目指しています。当院の医師によると、治療計画の段階で手術後の歯の移動量や方向を正確にシミュレーションすることが、スムーズな術後矯正につながる重要なポイントです。

また、サージェリーファーストの大きなメリットとして、治療の早い段階で顔貌の変化を実感できる点が挙げられます。従来法では術前矯正中に一時的に咬合が悪化し、見た目や機能面でストレスを感じる方もいましたが、サージェリーファーストではそのような過程を経ずに済みます。手術直後から顎のラインが整うため、患者様のモチベーション維持にもつながっています。

術後矯正期間中の注意点と過ごし方

サージェリーファーストの術後矯正をスムーズに進め、計画通りの期間で治療を完了させるためには、術後の過ごし方が重要です。ここでは、術後矯正期間中に気をつけていただきたいポイントをご紹介します。

食事と栄養管理

手術直後は顎の固定や腫れの影響で食事が制限されます。術後2週間程度は流動食やペースト状の食事が中心となりますが、術後1か月を過ぎた頃から徐々に柔らかい固形食へ移行できます。矯正装置を装着した後は、硬い食べ物や粘着性のある食べ物は装置の破損につながるため避けるようにしてください。骨の治癒を促進するために、カルシウムやビタミンD、タンパク質を意識的に摂取することが推奨されます。

口腔ケアと通院の継続

矯正装置を装着している期間は、装置周辺にプラークが付着しやすくなるため、丁寧なブラッシングが欠かせません。歯間ブラシやフロスを活用し、虫歯や歯周病を予防することが治療期間の延長を防ぐことにつながります。また、矯正の調整のために定期的な通院を継続することも大切です。当院では月に1回程度の通院を推奨しており、その際に矯正装置の調整と治療の進行状況の確認を行います。

日常生活での注意事項

術後矯正期間中は激しいスポーツや顔面への衝撃が加わる可能性のある活動を避けることが望ましいです。骨切り手術後の骨が完全に癒合するまでには約3か月から6か月かかるとされており、この期間は特に注意が必要です。デスクワークであれば術後2週間から4週間程度で復帰できるケースが多いですが、個人の回復状況に応じて医師と相談しながら判断していきます。

また、術後に一時的な知覚の鈍麻(オトガイ部や口唇周辺のしびれ)が生じることがありますが、多くの場合は数か月から1年程度で改善に向かいます。気になる症状がある場合は、遠慮なく担当医にご相談ください。

費用の目安と治療の流れの全体像

サージェリーファーストによる輪郭整形の費用は、手術の術式や範囲、術後矯正の方法によって大きく異なります。ここでは一般的な費用の目安をお伝えします。

骨切り手術の費用は、片顎の手術で約100万円から200万円程度、両顎の手術で約200万円から400万円程度が参考価格となります。術後矯正の費用は矯正装置の種類にもよりますが、約50万円から120万円程度が目安です。これらを合計すると、治療全体で約150万円から500万円程度の費用がかかることになります。なお、サージェリーファーストは自費診療となるのが一般的です。顎変形症と診断された場合は保険適用の外科的矯正治療が選択肢となることもありますが、サージェリーファーストは多くの医療機関で自費扱いとなっています。

確定金額はカウンセリングにてご案内いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。

治療全体の流れとおおよそのスケジュールをまとめると、以下の通りです。

初診カウンセリングから精密検査まで:約2週間から1か月
手術計画の立案と術前準備:約2週間から1か月
骨切り手術の実施:入院期間は約3日から1週間
術後の回復期間:約1か月から2か月
術後矯正の実施:約6か月から18か月
保定期間:約1年から2年

つまり、初診から矯正装置の撤去までは最短で約8か月、多くの場合は1年半から2年程度が治療完了までの目安となります。従来の外科的矯正治療では3年以上かかることも珍しくなかったことを考えると、期間面での優位性は明らかです。

よくある質問

Q. サージェリーファーストは誰でも受けられますか。

A. すべての方に適応できるわけではありません。顎骨の状態や不正咬合の種類、全身の健康状態などを総合的に評価したうえで適応を判断します。術前矯正なしで手術を行っても良好な結果が見込める症例が対象となるため、まずは精密検査を受けていただくことをおすすめします。効果には個人差があります。

Q. 術後矯正の期間中、見た目はどのように変化しますか。

A. 手術直後から顎の位置関係が改善されるため、フェイスラインの変化は比較的早い段階で実感できます。術後矯正期間中は矯正装置を装着しますが、歯列が徐々に整い咬み合わせが安定していく過程で、口元の印象もさらに洗練されていきます。腫れが完全に落ち着くまでには3か月から6か月程度を要します。

Q. 術後矯正でマウスピース矯正は使えますか。

A. 症例によってはインビザラインなどのマウスピース矯正を術後矯正に使用することが可能です。ただし、大きな歯の移動が必要な場合はワイヤー矯正のほうが適していることもあります。当院では患者様の症例に応じて最適な矯正方法をご提案しておりますので、カウンセリング時にご相談ください。

まとめ

この記事のポイントを整理します。

  • サージェリーファーストは術前矯正を省略し、先に骨切り手術を行ってから術後矯正を進める治療法である
  • 術後矯正の期間は6か月から18か月程度が目安で、症例の複雑さや患者様の状態によって異なる
  • 手術後のRAPを活用することで効率的な歯の移動が期待でき、治療全体の期間短縮につながる
  • 従来の外科的矯正と比べて、治療全体で1年から2年程度に短縮できる可能性がある
  • 費用は手術と矯正を合わせて約150万円から500万円程度が参考価格である
  • 効果には個人差があるため、精密検査に基づいた個別の治療計画が重要である

サージェリーファーストによる輪郭整形を検討されている方は、まずはカウンセリングで現在の状態を確認し、ご自身に合った治療計画を立てることが大切です。当院では丁寧な診察と説明を心がけておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。

当院のご案内

リノクリニック東銀座では、輪郭整形をはじめとする外科的な美容医療を幅広く提供しております。サージェリーファーストに関しても、精密検査から手術、術後矯正まで一貫した治療体制を整えています。お一人おひとりのお悩みに寄り添い、最適な治療プランをご提案いたします。
初診のご予約はこちら(WEB予約24時間受付)

監修者情報

宮﨑 邦夫

リノクリニック東銀座 院長

【資格・所属学会】
日本外科学会専門医 / 日本外科学会会員 / 日本形成外科学会会員 / 日本頭蓋顎顔面外科学会会員 / 日本美容外科学会会員

消化器外科・心臓血管外科・呼吸器外科・小児外科など外科研修ののち、外科専門医を取得。その後、形成外科で6年、美容外科で7年実績を積み、リノクリニック東銀座を開業、院長を務める。美容外科の技術は韓国や台湾、アメリカなどへ出向き、良質な技術を取り入れて日々の診療に生かしている。 2014年から在籍していた湘南美容クリニックでは指導医として若手美容外科医の教育にも尽力し、同院で行われた美容外科コンテストで2年連続ではグランプリを獲得。次の東京美容外科では骨切りメニューの立ち上げを行い、スタッフ教育にも尽力した。

監修日:2026.06.03

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