院長コラム
韓国整形、10年後は本当に崩れる?韓国整形のメリットやデメリット
「韓国で整形を受けると、10年後に崩れてしまう」という噂を耳にしたことはありませんか?実際のところ、10年後に崩れるといった問題が起こるかどうかは、手術内容やメンテナンスの状況に大きく左右されます。
本記事では韓国整形の特性から、崩れると言われる理由やメンテナンスの必要性、メリットやデメリット、クリニックの選び方までを総合的に解説します。
これから韓国での整形を考えている方に向けて、安心して施術を受けるための基本知識をお届けします。
目次
韓国整形で10年後に崩れると言われる理由
韓国整形は世界的にも評価が高い一方、「10年後に崩れる」という噂もあります。なぜこうした話が広まったのでしょうか?その背景には、加齢やメンテナンス不足などさまざまな要因が考えられます。
まず、整形後に起こる変化の多くは加齢による自然な老化現象が大きいと言われています。
実際には、施術が直接原因で崩れるというよりも、年齢を重ねるにつれて肌のハリや骨格の状態が変化し、イメージが変わるケースが多いです。
さらに、メンテナンスや定期検診を怠ると、小さなトラブルを見逃して大きな問題へ発展するリスクも高まります。こうした点から「10年後に崩れる」という誤解が広まった可能性があると考えられます。
実際はどうなの?崩れにくい整形に必要な3つの条件
韓国整形が必ずしも10年後に崩れるわけではありません。術後の状態を長く維持するために重要な3つの条件を見てみましょう。
手術後の仕上がりを長期間保つためには、専門医による的確な施術だけでなく、術後のアフターケアや日々の生活習慣も大きく影響します。
特に韓国は美容大国としてさまざまな施術方法が発達しており、技術の高い医師を選択できるのが利点です。その中で自分に合った施術法と適切なメンテナンスを確保することが、長期的な満足度につながります。
①術後メンテナンスの重要性
術後のメンテナンスは、整形の効果を長持ちさせる上で欠かせません。たとえば定期検診に通って、施術部位に問題や異常がないかこまめにチェックすることが大切です。
問題があれば早期に対処をすることで、将来的な崩れやトラブルを予防できます。
また、クリニックごとに異なるアフターケアのサービスや提案があるため、事前にしっかりと確認しておくことが重要です。
②医師の技術レベルと適切な術式選び
整形の結果を大きく左右するのは、医師の経験と技術力であると言われています。
自分の骨格や肌の特徴をしっかりと見極め、最適な術式を提案してくれる医師を選ぶことが崩れのリスク低減につながります。
さらに、施術後の経過や術式の持続性についても詳しく説明してくれる医師であれば、長期的な安心感を得ることができます。
③自己組織を活用した手術のメリット
近年は、シリコンなどの人工物ではなく、脂肪移植や軟骨移植といった自己組織を活用する整形手術も注目されています。
自分の組織を利用することで、体との相性が良く、自然な仕上がりが期待できるうえ、長期的に安定しやすいと言われます。
ヒアルロン酸やフィラーのように定期的な注入が必要な施術と比べて、術後のメンテナンス負担を軽減しやすい点も大きなメリットです。
韓国整形はメンテ必須?施術別に見る定期的なケア
整形施術すべてに同じメンテナンスが必要というわけではありません。施術内容に応じて異なるメンテナンスの必要性について確認しましょう。
たとえば、ヒアルロン酸を注入する場合は効果が数か月から1年程度といわれ、定期的な追加注入が求められます。
一方、骨を削ったり鼻を高くする大掛かりな施術では、アフターケアは必要であっても、細かい再施術が頻繁に必要なわけではありません。
ただしどの施術においても、トラブルを防ぐために医師の指示に従って適切なケアを行うことが不可欠です。
韓国整形のメリット・デメリットを徹底比較
高い技術力を持っている韓国整形ですが、その分、気を付けるべき点も存在します。メリットとデメリットを比較しながら理解を深めましょう。
韓国では整形文化が社会的に浸透しており、最新技術を数多く取り入れている点が強みです。ただし、言語や文化の違いにより要望がうまく伝わらないリスクもゼロではありません。
自分が納得のいく結果を得るためには、現地のクリニックの評判や口コミを徹底的に調べるとともに、術後のアフターケア面も含めて慎重に見極めることが大切です。
メリット:技術とコスパの良さ
韓国では競争が激しいため、クリニック同士が最新の施術法や設備を導入しており、患者側にとって選択肢が豊富です。
さらに日本よりも費用が安い場合が多く、短期集中で施術を行えるため、旅行感覚で整形を受ける人も少なくありません。
こうした要素が合わさり、韓国整形が優れた満足度を提供していると言えます。
デメリット:感染やトラブル後の対応問題
韓国での美容整形は費用の安さや技術力の高さから人気がありますが、一方で 言語の壁や文化の違いによるコミュニケーションの難しさ が大きなデメリットとなります。
理想の仕上がりを正確に伝えることが難しく、思い描いた結果にならないリスクがあります。
さらに、術後のトラブル対応にも課題があります。
手術後に日本へ帰国してしまうと、感染や合併症が起きてもすぐに現地のクリニックに駆け込むことはできません。当院でも「韓国で輪郭形成やオトガイ形成などの骨切りを受けたが感染してしまった」という患者さんが来院されるケースが増えています。
患者さんから話を伺うと、
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安さを理由に韓国を選んだが、術後に不安を感じても言葉が通じず症状が伝えられなかった
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感染の疑いがありクリニックへ連絡しても対応が不十分だった
といった声が多く聞かれます。
また、実際に問題が起これば主治医の診察が必要ですが、韓国まで再渡航するには 飛行機代や宿泊費といった追加コスト がかかります。結果的に「安く手術を受けても、安全面が担保されていなければ、かえって費用やリスクが大きくなる」ケースも少なくありません。
そのため、韓国で整形を検討する際には、日本語通訳があるか、海外患者向けのサポート体制が整っているか を事前にしっかり確認することが非常に重要です。
関連記事:【骨切り専門医が解説】韓国整形トラブル、術後感染の症状と治療法
失敗しないための韓国整形クリニック選びのポイント
クリニックの選び方次第で、整形後の満足度や安全性は大きく変わります。長期的な視点でクリニックを選ぶ際にチェックすべきポイントを解説します。
まずは自分の望む施術内容に特化したクリニックを探し、医師の経歴やアフターケアの体制について調べることが大切です。特に韓国ではクリニックの数が多いため、口コミやビフォーアフター写真を具体的に比較検討することで、より良い判断ができるでしょう。
複数のクリニックをピックアップして、オンラインやカウンセリングで詳しく説明を受けるステップを踏むことがポイントとなります。
SNSや口コミアプリで情報収集
最近ではSNSや口コミアプリなどで、実際に施術を受けた人のビフォーアフターや体験談を容易に検索できます。写真付きの口コミは施術のクオリティや医師の得意分野をイメージしやすく、トラブルの情報も見つけやすいです。
ただし、広告やステマが混在している場合もあるため、複数の情報源から総合的に判断することが望ましいです。
特にインフルエンサーが宣伝しているからといって、そのクリニックが必ずしも良いとは限りません。提供されている情報が広告目的である場合もあるため、口コミや体験談は参考程度に留め、実際には公式情報や医師とのカウンセリングでしっかり確認することが大切です。
医師の経歴・専門医資格をチェック
整形においては、形成外科や美容外科の専門医資格を持つ医師に依頼する方が安心感があります。特に、学会や研究会に積極的に参加している医師は、新しい技術や知見を学んでいる可能性が高く、施術の信頼性を高める一因となります。
経歴を確認することで、手術の技術面だけでなく、万が一トラブルが発生した際に迅速かつ適切な対応をしてもらえるかどうかも判断しやすくなります。
中でも、骨切りのような大きな手術は高度な専門知識と技術が不可欠です。経験豊富な専門医に任せることで、安全性や仕上がりへの満足度をより高めることができます。
複数クリニックを比較し、自分に合った施術を選択
初期カウンセリングの段階で即決するのではなく、複数のクリニックを比較検討することが大切です。料金の安さだけに注目するのではなく、
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アフターケアの充実度
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施術内容や検査の詳細
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提示される術式が自分の骨格や体質に合っているか
といった点を総合的に判断しましょう。
特に、しっかりと時間をかけてカウンセリングを行い、患者の悩みや希望に寄り添った提案をしてくれる医師を選ぶことで、長期的な安心感と満足度につながります。私自身の考えとしても、医師が丁寧にカウンセリングしてくれるクリニックを選ぶことを強くおすすめします。
整形を長持ちさせるための栄養とサプリメント
最近は「手術を受けて終わり」という感覚で整形をされる方も少なくありません。しかし、長期的に見ても美しい仕上がりを維持するためには、外からの施術だけでなく、中からのメンテナンスが欠かせません。
肌や骨、コラーゲン、血管といった組織はすべて、日々の食事や栄養から作られています。つまり、何を食べ、どんな栄養を摂取するかが、術後の治りや見た目の美しさに直結するのです。
術後に必要な栄養素とサプリメント
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タンパク質(プロテイン・必須アミノ酸)
→ 筋肉・皮膚・コラーゲンの材料。術後の傷の治癒に不可欠。 -
ビタミンC
→ コラーゲン合成を促進し、色素沈着や炎症を抑える。 -
ビタミンA・E・D
→ ビタミンA:皮膚再生、ビタミンE:血流改善・抗酸化、ビタミンD:免疫・骨代謝に関与。 -
亜鉛・鉄
→ 傷の治りや免疫に重要。不足すると回復が遅れる。
特に女性や貧血傾向の方におすすめです。 -
オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)
→ 炎症や腫れを軽減し、血流を改善。 -
グルタミン
→ 腸粘膜修復や免疫維持に有効。消耗が大きい術後におすすめ。 -
コラーゲンペプチド
→ 皮膚や組織再生をサポート。ビタミンCと併用で効果的。
ライフスタイルでのサポート
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十分な睡眠 → 成長ホルモン分泌が促され、修復・再生を助ける
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適度な運動 → 血流や代謝を促進し、むくみや老化予防に効果的
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紫外線対策 → 肌の老化は紫外線による光老化からくるため、紫外線対策をすることが大切
まず、美容整形後は医師の指示通りに安静期間を守り、適度な休息や栄養バランスの良い食事を心がけることが基本です。時間が経つにつれ、併せて紫外線ケアやスキンケアなどのセルフケアを日常的に行うことで、肌や組織のコンディションを維持しやすくなります。また、適度な運動や十分な睡眠は代謝を高め、老化の進行を遅らせることにもつながります。
10年後も満足できる韓国整形のために
韓国整形の仕上がりを長く保てるかどうかは、医師の技術力と患者自身のメンテナンス次第です。クリニック選び、アフターケア、そして日々の生活習慣を見直すことで、将来も崩れにくい美しさを実現できます。
「韓国整形は10年後に崩れるのか?」という問いに対して、一概に「崩れやすい」「崩れにくい」と断言することはできません。加齢や生活習慣による自然な変化は避けられませんが、質の高い施術と適切なアフターケアを組み合わせることで、美しさを長期的に維持することは十分可能です。
大切なのは、自分に合った信頼できるクリニックを選び、術後も継続的なケアを怠らないこと。それが、10年後も満足できる外見を保つための最善の方法といえるでしょう。
監修者情報

宮﨑 邦夫
リノクリニック東銀座 院長【資格・所属学会】
日本外科学会専門医 / 日本外科学会会員 / 日本形成外科学会会員 / 日本頭蓋顎顔面外科学会会員 / 日本美容外科学会会員
消化器外科・心臓血管外科・呼吸器外科・小児外科など外科研修ののち、外科専門医を取得。その後、形成外科で6年、美容外科で7年実績を積み、リノクリニック東銀座を開業、院長を務める。美容外科の技術は韓国や台湾、アメリカなどへ出向き、良質な技術を取り入れて日々の診療に生かしている。 2014年から在籍していた湘南美容クリニックでは指導医として若手美容外科医の教育にも尽力し、同院で行われた美容外科コンテストで2年連続ではグランプリを獲得。次の東京美容外科では骨切りメニューの立ち上げを行い、スタッフ教育にも尽力した。
監修日:2025.08.19