院長コラム
「ほうれい線が深くなってきた」「肌のハリがなくなって老けて見える」「たるみが気になるけれど、メスを入れる手術には抵抗がある」。そんなお悩みをお持ちの方が近年注目しているのが、線維芽細胞移植による再生医療です。自分自身の細胞を使って肌の若返りを目指すこの治療法は、何回受ければよいのか、治療の間隔やスケジュールはどう組めばよいのか、気になるポイントが多いのではないでしょうか。東銀座のリノクリニックでは、再生医療についてのご相談も数多くいただいております。この記事では、線維芽細胞移植の回数や治療間隔、具体的なスケジュールの組み方までわかりやすく解説いたします。効果には個人差がありますが、治療計画を立てるうえでの参考にしていただければ幸いです。
目次
この記事でわかること
- 線維芽細胞移植に必要な回数と治療間隔の目安
- 初回カウンセリングから移植完了までの具体的なスケジュール
- 治療効果を高めるための通院計画の立て方
- 費用や維持治療に関するよくある疑問への回答
線維芽細胞移植の回数の目安
当院では移植回数のクール(回数のセット)を設けていません。1回の移植でも変化を実感いただける治療であり、肌の状態や治療部位、求める効果の度合いに合わせて回数を組み立てます。なお料金体系上、初回は採取料と移植2回分を合算した施術代をお預かりするため、まずは2回を目安に計画し、その後は良い状態を保つために定期的に継続していただくのが基本の考え方です。
なぜ複数回の移植が推奨されるのか
線維芽細胞とは、肌の真皮層でコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を産生する細胞です。加齢とともにこの細胞の数や活性が低下することで、しわやたるみ、肌のハリ低下が進行します。移植された線維芽細胞が真皮に定着し、コラーゲンなどを新たに作り出すには一定の時間がかかります。1回の移植で注入できる細胞数には限りがあるため、複数回に分けて移植することで、より多くの細胞を定着させ、効果を高めることが期待できます。
当院の院長の臨床経験では、1回目の移植後に肌質の変化を実感される方が多く、回数を重ねるごとに満足度が高まる傾向があると考えています。決まった回数をこなす治療ではなく、良い状態を保つために定期的に続けていただくことが結果につながる治療です。
治療部位による回数の違い
目元の小じわや目の下のクマ、ほうれい線、額のしわ、首のしわなど、線維芽細胞移植が適用される部位は多岐にわたります。皮膚が薄い目元は比較的少ない回数で変化を感じやすい一方、ほうれい線や頬のたるみといった広範囲で深い悩みには、移植する細胞数を多めに設定したり、回数を重ねたりするケースが多くなります。カウンセリングの際に、医師が肌の状態を診察したうえで適切な細胞数と回数をご提案いたします。
移植の間隔と治療期間の解説

線維芽細胞移植における各回の治療間隔は、おおむね2週間から4週間が目安とされています。この間隔は、移植した細胞が定着し、肌の回復が進むために必要な期間を考慮して設定されます。
移植間隔を2週間から4週間とする理由
移植後、注入された線維芽細胞は真皮内で周囲の組織と結合し、コラーゲン産生を開始します。このプロセスには一定の時間が必要であり、あまり短い間隔で次の移植を行うと、先に注入した細胞の定着を妨げる可能性があります。一方で、間隔を空けすぎると治療の連続性が失われ、効率的な細胞の蓄積が難しくなることがあります。そのため、2週間から4週間という間隔が、細胞の定着と治療効率のバランスを取った最適な期間と考えられています。
日本再生医療学会のガイドラインでも、自己細胞を用いた再生医療においては、細胞の生着率と安全性の両面から適切な投与間隔を設けることが推奨されています。当院でも、これらの科学的知見をもとに患者さまごとの治療間隔を設定しております。
全体の治療期間はどのくらいか
線維芽細胞移植の全体的な治療期間は、細胞の採取から最終移植までを含めると、およそ3か月から6か月程度が一般的です。まず初診でカウンセリングと採血を行い、その後に皮膚の採取を行います。採取した皮膚から線維芽細胞を培養するのに約4週間から6週間かかります。培養が完了した後、移植を2週間から4週間の間隔で行います。移植後の効果が実感できるのは、最終移植から約2か月から6か月後にかけて徐々に現れることが多いとされています。
銀座エリアで再生医療を検討されている方は、仕事やプライベートのスケジュールも踏まえて、余裕をもった治療計画を立てることをおすすめします。
線維芽細胞移植のスケジュール例
具体的な治療スケジュールの流れを、ステップ形式でご紹介いたします。お仕事の都合や生活スタイルに合わせて調整できますので、あくまで目安としてご覧ください。
STEP 1|初回カウンセリングと検査
医師が肌の状態を詳しく診察し、治療の適応を判断します。血液検査も行い、感染症の有無などを確認します。治療の回数や間隔、費用についても丁寧にご説明いたします。この段階で疑問点をしっかり解消しておくことが大切です。
STEP 2|皮膚組織の採取
耳の裏側など目立ちにくい部位から、米粒大程度の皮膚を局所麻酔下で採取します。傷跡はほとんど目立たず、日常生活への影響も小さい処置です。採取した皮膚は、厚生労働省に届出を行った細胞培養加工施設に送られ、線維芽細胞の培養が開始されます。
STEP 3|細胞培養期間(約4週間から6週間)
採取した皮膚から線維芽細胞を分離し、専用の培養環境で増殖させます。この期間中は通院の必要はなく、通常通りの生活をお送りいただけます。培養が完了すると、移植に必要な細胞数が確保された状態でクリニックに届きます。
STEP 4|第1回移植
培養した線維芽細胞を、気になる部位に細い針で注入します。施術時間は部位の数や範囲によりますが、おおむね30分から1時間程度です。注入後は一時的に赤みや腫れが出ることがありますが、数日で落ち着くケースが大半です。
STEP 5|第2回・第3回移植(2週間から4週間間隔)
第1回移植から2週間から4週間後に第2回移植を行います。肌の状態や効果の出方を医師が確認しながら、必要に応じて第3回移植も実施します。中央区にある当院では、患者さまの経過を丁寧に観察しながら、移植のタイミングを柔軟に調整しております。
STEP 6|経過観察と効果の確認
最終移植後も定期的に経過観察を行います。効果はゆるやかに現れるため、3か月後、6か月後、1年後と段階的に変化を確認していきます。写真を用いた比較なども行い、治療の成果を患者さまと共有します。
移植の間隔をあけすぎた場合
何らかの事情で予定していた間隔よりも長く期間があいてしまうこともあるかもしれません。線維芽細胞は一度培養した細胞を凍結保存しておくことが可能なため、数か月から数年単位でスケジュールがずれても、改めて移植を再開することができます。
ただし、凍結保存期間が長くなるほど細胞の生存率に影響が出る可能性があるため、できるだけ当初のスケジュールに沿って治療を進めることが望ましいとされています。当院の医師によると、保存期間が1年以内であれば細胞の質は比較的安定しているケースが多いとのことです。
また、線維芽細胞移植の効果が実感でき始めてからも、加齢による細胞の減少は継続するため、数年ごとにメンテナンス移植を検討される方もいらっしゃいます。メンテナンスの間隔は1年から2年に1回程度が目安とされていますが、肌の状態によって個人差があります。「老けて見える」「肌のハリが戻ってきたけれどまた少し衰えてきた」と感じたタイミングでご相談いただくのがよいでしょう。
移植回数と費用の目安について

線維芽細胞移植は自由診療となるため、健康保険は適用されません。当院の皮膚線維芽細胞培養・細胞移植の料金は、再生医療の初診料が3,300円、血液検査が22,000円、細胞の採取・培養がBank20(2億個)264,000円、Bank60(6億個)495,000円です。移植は1千万個あたり151,800円で、1千万個単位で追加でき、1億個の場合は1,518,000円となります(いずれも税込)。部分モニター価格・顔出しモニター価格もご用意しています。クール(回数のセット)は設けておらず、1回の移植でも変化を実感いただけますが、良い状態を保つには定期的に継続していただくことをおすすめしています。なお、初回は採取料と移植2回分を合算した施術代が必要です。培養した細胞の保管はセルバンクとのご契約となり、Bank20は最初の3か月、Bank60は最初の6か月が無料です。以降は月々8,800円〜16,500円(年払97,020円〜136,620円)で、年数が経つごとに料金が下がります。
移植する細胞数と回数によって費用は変わります。1回からでも受けていただけますが、良い状態を長く保つという観点では、定期的に継続していただくことが結果的に費用対効果を高めます。東京で再生医療を検討されている方は、まずカウンセリングでご自身に合ったスケジュールと費用の見積もりを確認していただくことをおすすめいたします。
なお、厚生労働省の再生医療等安全性確保法に基づき、線維芽細胞移植を提供するクリニックは所定の届出と審査を経る必要があります。治療を受ける際には、適切な届出がなされた医療機関であるかどうかを確認することも大切です。
よくある質問
Q. 線維芽細胞移植は1回だけでも効果を感じられますか?
A. はい、1回の移植でも肌のキメやハリに変化を感じていただけます。当院では決まったクールを設けておらず、1回からお受けいただけます。ただし加齢による細胞の減少は続くため、良い状態を保つには定期的に継続していただくことをおすすめしています。効果には個人差がありますので、カウンセリングで肌の状態を診察したうえで最適な細胞数と回数をご提案いたします。
Q. 仕事が忙しくてスケジュール通りに通えるか不安です。移植の間隔が多少ずれても大丈夫ですか?
A. 培養した細胞は凍結保存が可能なため、予定より多少間隔があいても治療を継続できます。ただし、できるだけ2週間から4週間の間隔を守ることで細胞の定着率が高まりやすくなります。通院スケジュールは柔軟に調整できますので、遠慮なくご相談ください。
Q. 目の下のクマやほうれい線が気になっています。線維芽細胞移植で改善できますか?
A. 線維芽細胞移植は、目の下のくぼみやほうれい線、額のしわなどに対して、肌の内側からハリを取り戻すことを目指す治療です。ヒアルロン酸注入のような即効性はありませんが、ご自身の細胞を使うため自然な仕上がりが期待できます。効果には個人差がありますので、まずは診察にてご相談ください。
まとめ
線維芽細胞移植の治療計画について、要点を整理します。
- 移植回数にクールの決まりはなく1回から可能。良い状態を保つには定期的な継続が有効
- 各回の移植間隔は2週間から4週間が推奨される
- 皮膚採取から最終移植まで、全体で約3か月から6か月を見込む
- 細胞は凍結保存が可能なため、スケジュールの調整にも柔軟に対応できる
- 効果の維持には1年から2年ごとのメンテナンス移植を検討するとよい
- 効果には個人差があり、医師との相談のもと適切な計画を立てることが大切
「フェイスラインがぼやけてきた」「肌のたるみやしわが増えて老けて見える」といったお悩みは、加齢に伴う線維芽細胞の減少が一因かもしれません。再生医療による肌の若返りにご興味のある方は、まずはカウンセリングで肌の状態を確認し、ご自身に合った治療スケジュールについてご相談ください。
当院のご案内
リノクリニック東銀座は、東銀座駅からアクセスしやすい立地で再生医療をはじめとした幅広い診療を行っております。外科専門医である院長が、お一人おひとりの肌の状態やライフスタイルに合わせた治療プランをご提案いたします。お気軽にお問い合わせください。
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監修者情報

宮﨑 邦夫
リノクリニック東銀座 院長【資格・所属学会】
日本外科学会専門医 / 日本外科学会会員 / 日本形成外科学会会員 / 日本頭蓋顎顔面外科学会会員 / 日本美容外科学会会員
消化器外科・心臓血管外科・呼吸器外科・小児外科など外科研修ののち、外科専門医を取得。その後、形成外科で6年、美容外科で7年実績を積み、リノクリニック東銀座を開業、院長を務める。美容外科の技術は韓国や台湾、アメリカなどへ出向き、良質な技術を取り入れて日々の診療に生かしている。 2014年から在籍していた湘南美容クリニックでは指導医として若手美容外科医の教育にも尽力し、同院で行われた美容外科コンテストで2年連続ではグランプリを獲得。次の東京美容外科では骨切りメニューの立ち上げを行い、スタッフ教育にも尽力した。
監修日:2026.08.24



