院長コラム
「ほうれい線が年々深くなってきた」「フェイスラインがぼやけてきた」「肌のハリがなくなり老けて見える」。こうしたお悩みをお持ちではありませんか。線維芽細胞の培養移植は、ご自身の細胞を使って肌再生を促す再生医療のひとつであり、根本的なエイジングケアとして注目を集めています。ヒアルロン酸やボトックスでは一時的な改善にとどまるケースでも、線維芽細胞移植では真皮そのものの機能回復を目指すことができます。この記事では、線維芽細胞治療の仕組みから期待できる効果、費用の目安、ダウンタイム、当院での取り組みまで、再生医療の知識がない方にもわかりやすくお伝えします。なお、効果には個人差がありますので、その点もふまえてお読みください。
目次
この記事でわかること
- 線維芽細胞の培養移植がどのような仕組みで肌再生を促すか
- 治療によって期待できる4つの効果と持続期間の目安
- 施術の流れ・費用目安・ダウンタイムの具体的な情報
- 再生医療を受ける際に知っておくべき注意点とクリニック選びのポイント
線維芽細胞とは何か肌再生の鍵
肌の若々しさを保つうえで最も重要な役割を果たしているのが、真皮層に存在する線維芽細胞です。線維芽細胞はコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸といった美肌成分を産生する、いわば肌の工場のような存在です。
加齢による線維芽細胞の減少
人間の肌では、20代後半から線維芽細胞の数と活性が徐々に低下していきます。40代になると20代と比較して線維芽細胞の数はおよそ半分まで減少するとされています。この減少が肌のハリや弾力の低下を招き、ほうれい線が深くなる、目の下のたるみが目立つ、肌全体がしぼんだ印象になるといった悩みにつながります。
真皮の構造と線維芽細胞の役割
肌は表皮と真皮の二層構造になっており、真皮は肌の厚みの約9割を占めます。真皮の中でコラーゲン繊維が網目状の骨組みを作り、エラスチン繊維がその間をつなぎ、ヒアルロン酸が水分を保持しています。これらすべてを作り出しているのが線維芽細胞です。つまり、線維芽細胞が元気に働いていなければ、どれだけ外から美容成分を補っても真皮の根本的な再生にはつながりにくいのです。当院の医師によると、再生医療の本質は「足りなくなった細胞そのものを補充し、肌が自ら若返る力を取り戻すこと」にあるとのことです。表面的なケアでは物足りなさを感じている方、マリオネットラインや首のしわなど加齢サインが広範囲に出ている方にとって、線維芽細胞治療は根本的なアプローチとなり得ます。
培養移植で期待できる4つの効果
線維芽細胞の培養移植では、ご自身の耳の裏などから採取した皮膚組織から線維芽細胞を取り出し、専用の培養施設で数千万個に増やしてから気になる部位に注入します。期待できる主な効果は以下の4つです。
しわ・たるみの改善
移植された線維芽細胞が真皮に定着し、新たなコラーゲンやエラスチンを産生することで、ほうれい線や目元の小じわ、フェイスラインのたるみの改善が期待できます。当院での診療経験では、施術後3か月から6か月にかけて徐々に効果を実感される方が多い傾向にあります。ヒアルロン酸注入のような即効性はありませんが、自分の細胞が働き続けるため、効果の持続期間は数年単位とされています。
肌のハリ・弾力の回復
コラーゲンの再生が進むことで、肌全体のハリが回復し、触った時の弾力が変わったと感じる方もいらっしゃいます。「肌がしぼんできた」「ファンデーションのノリが悪くなった」といった悩みへのアプローチとして有効です。
肌質の総合的な改善
ヒアルロン酸の産生が促進されることで、肌の保水力が高まり、乾燥によるくすみやキメの乱れの改善も期待できます。また、毛穴の目立ちが軽減されたというお声も少なくありません。
自然な若返り
自分自身の細胞を使うため、異物反応のリスクが極めて低く、仕上がりが自然である点も大きな特徴です。「老けて見える」という悩みを根本から改善したいけれど不自然な変化は避けたい、という方に向いています。ただし、効果には個人差がありますので、カウンセリングで期待できる改善度合いをしっかりご確認いただくことが大切です。
線維芽細胞移植の施術の流れ
実際に治療を受ける際の流れを、ステップごとにご紹介します。再生医療は一般的な美容施術と比べて工程が多いため、全体像を事前に把握しておくと安心です。
STEP 1|カウンセリングと適応診断
医師が肌の状態を診察し、しわやたるみの程度、肌質、健康状態などを総合的に評価します。既往歴の確認や血液検査も行い、治療の適応があるかどうかを判断します。「ほうれい線が深くなった」「目の下のくぼみが気になる」「フェイスラインがぼやける」など、具体的なお悩みを詳しくお聞かせください。
STEP 2|皮膚組織の採取
耳の裏側など目立たない部位から、米粒大ほどの皮膚組織を局所麻酔下で採取します。所要時間は約30分で、傷跡はほとんど目立ちません。採取部位の抜糸は約1週間後に行います。
STEP 3|線維芽細胞の培養
採取した組織から線維芽細胞を分離し、厚生労働省の基準を満たした細胞培養加工施設で約4週間から6週間かけて培養します。1回の移植に必要な数千万個まで細胞を増やします。日本再生医療学会が定めるガイドラインに沿った厳格な品質管理のもとで培養が進められます。
STEP 4|線維芽細胞の移植
培養が完了した線維芽細胞を、気になる部位に細い針で注入していきます。施術時間は部位の数によりますが、およそ30分から1時間程度です。注入時には表面麻酔や局所麻酔を使用するため、強い痛みを感じることは少ないです。
STEP 5|経過観察とアフターケア
施術後は注入部位に軽度の腫れや赤みが出ることがありますが、多くの場合2日から3日で落ち着きます。メイクは翌日から可能なケースがほとんどです。効果の発現まで数か月かかるため、施術後1か月、3か月、6か月のタイミングで経過観察を行います。
当院の皮膚線維芽細胞培養・細胞移植の料金は、再生医療の初診料が3,300円、血液検査が22,000円、細胞の採取・培養がBank20(2億個)264,000円、Bank60(6億個)495,000円です。移植は1千万個あたり151,800円で、1千万個単位で追加でき、1億個の場合は1,518,000円となります(いずれも税込)。部分モニター価格・顔出しモニター価格もご用意しています。クール(回数のセット)は設けておらず、1回の移植でも変化を実感いただけますが、良い状態を保つには定期的に継続していただくことをおすすめしています。なお、初回は採取料と移植2回分を合算した施術代が必要です。培養した細胞の保管はセルバンクとのご契約となり、Bank20は最初の3か月、Bank60は最初の6か月が無料です。以降は月々8,800円〜16,500円(年払97,020円〜136,620円)で、年数が経つごとに料金が下がります。治療部位の範囲や移植する細胞数によって総額は異なりますので、確定金額はカウンセリングにてご案内いたします。
培養線維芽細胞移植の注意点
再生医療は魅力的な治療法ですが、事前に理解しておくべき注意点もあります。
効果の発現には時間がかかる
線維芽細胞移植はヒアルロン酸注入のように即日で見た目が変わる治療ではありません。移植した細胞が真皮に定着し、コラーゲンやエラスチンを産生し始めるまでに数か月を要します。当院の医師によると、最も変化を実感しやすいのは施術後3か月から6か月の時期であり、1年かけてさらに改善が進むケースもあるとのことです。結婚式や大切なイベントに合わせたい場合は、半年以上前から計画的に治療を開始することをおすすめしています。
適応とならないケース
重度の皮膚疾患がある方、悪性腫瘍の治療中の方、妊娠中や授乳中の方は治療の適応外となる場合があります。また、肌の深いたるみが重力によるものである場合は、糸リフトやフェイスリフト手術との組み合わせを検討したほうが良いケースもあります。カウンセリングの際にご自身の状態に最適な治療プランをご一緒に考えていきます。
クリニック選びで確認すべきこと
線維芽細胞の培養移植は、厚生労働省への届出を行った医療機関でのみ実施が認められている再生医療です。再生医療等安全性確保法に基づき、特定認定再生医療等委員会の審査を経た治療計画が受理されていることが大前提です。リノクリニック東銀座では、法令を遵守した体制のもとで再生医療をご提供しています。治療を検討される際は、届出の有無、培養施設の品質管理体制、術後のフォロー体制をしっかり確認されることをおすすめします。
線維芽細胞の肌再生効果を高める方法
移植した線維芽細胞の定着率と活性を高めるために、日常生活で気をつけていただきたいポイントがあります。
紫外線対策の徹底
紫外線は線維芽細胞にダメージを与え、コラーゲンの分解を促進します。せっかく移植した細胞の効果を最大限に引き出すためには、日焼け止めの使用や帽子の着用など、日常的な紫外線対策が欠かせません。
生活習慣の改善
十分な睡眠、バランスの良い食事、適度な運動は細胞の活性化に寄与します。特にビタミンCはコラーゲンの合成に不可欠な栄養素ですので、意識的に摂取されることをおすすめします。また、喫煙は毛細血管を収縮させ、線維芽細胞への酸素供給を妨げるため、禁煙は治療効果を高めるうえで非常に重要です。
他の施術との併用
当院での診療経験では、成長因子の導入やPRP療法を併用することで、移植した線維芽細胞の定着と活性がさらに促進される傾向が見られます。また、糸リフトでたるみを物理的に引き上げたうえで線維芽細胞を移植するという組み合わせも、より満足度の高い結果につながりやすいケースがあります。最適な併用プランについてはカウンセリングにて個別にご提案いたします。
よくある質問
Q. 線維芽細胞の移植は痛いですか。ダウンタイムはどのくらいですか。
A. 注入時は表面麻酔や局所麻酔を使用するため、強い痛みを感じる方はほとんどいません。施術後は軽度の腫れや赤み、内出血が出ることがありますが、多くの場合2日から3日程度で目立たなくなります。翌日からメイクで隠せる程度ですので、長期の休みを取る必要はありません。効果には個人差があります。
Q. ほうれい線や目の下のたるみが気になりますが、何回くらい治療が必要ですか。
A. 一般的には2回から3回の移植を半年ごとに行うことで、より高い効果が期待できるとされています。1回の移植でも変化を感じる方はいらっしゃいますが、複数回に分けて細胞を補充することで真皮のコラーゲン量がより増加しやすくなります。最適な回数は肌の状態によって異なりますので、カウンセリングでご相談ください。
Q. 40代後半ですが、今から線維芽細胞の培養移植を受けても効果はありますか。
A. 年齢を問わず、ご自身の線維芽細胞が培養可能であれば治療を受けていただけます。当院では40代から60代の方の治療実績がありますが、いずれの年代でもハリの改善やしわの軽減を実感されている方がいらっしゃいます。ただし、細胞の増殖力には個人差がありますので、まずは血液検査を含む事前検査を受けていただくことをおすすめします。
まとめ
- 線維芽細胞はコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を産生する肌の要の細胞であり、加齢とともに減少する
- 培養移植により線維芽細胞を補充することで、しわやたるみの改善、ハリの回復、肌質の向上、自然な若返りが期待できる
- 効果の発現には3か月から6か月程度かかり、即効性はないが持続性に優れている
- 厚生労働省への届出を行った医療機関で、安全管理体制が整ったクリニックを選ぶことが重要
- 紫外線対策や生活習慣の改善が治療効果の最大化に寄与する
- 効果には個人差があるため、カウンセリングで十分に説明を受けてから治療を決定することが大切
ほうれい線やたるみ、肌のハリの低下にお悩みで、根本的な肌再生を目指したい方は、まずはお気軽にご相談ください。
当院のご案内
リノクリニック東銀座は、外科専門医が在籍する再生医療対応のクリニックです。線維芽細胞の培養移植をはじめ、患者さま一人ひとりの肌状態に合わせた治療プランをご提案しています。丁寧なカウンセリングと安全管理体制のもと、安心して治療をお受けいただけます。初診のご予約はこちら(WEB予約24時間受付)
監修者情報

宮﨑 邦夫
リノクリニック東銀座 院長【資格・所属学会】
日本外科学会専門医 / 日本外科学会会員 / 日本形成外科学会会員 / 日本頭蓋顎顔面外科学会会員 / 日本美容外科学会会員
消化器外科・心臓血管外科・呼吸器外科・小児外科など外科研修ののち、外科専門医を取得。その後、形成外科で6年、美容外科で7年実績を積み、リノクリニック東銀座を開業、院長を務める。美容外科の技術は韓国や台湾、アメリカなどへ出向き、良質な技術を取り入れて日々の診療に生かしている。 2014年から在籍していた湘南美容クリニックでは指導医として若手美容外科医の教育にも尽力し、同院で行われた美容外科コンテストで2年連続ではグランプリを獲得。次の東京美容外科では骨切りメニューの立ち上げを行い、スタッフ教育にも尽力した。
監修日:2026.07.12



