院長コラム
目の下のクマが気になり、コンシーラーで隠しきれないとお悩みではありませんか。特に茶色っぽいクマは色素沈着が原因であることが多く、スキンケアだけでは改善が難しいケースも少なくありません。そんな色素沈着によるクマに対して、レーザー治療が注目されています。レーザー治療は皮膚のメラニン色素に直接アプローチできるため、長年悩んできた茶クマの改善が期待できる施術のひとつです。しかし、レーザーの種類や適応するクマのタイプによって効果は異なり、誤った選択をするとかえって症状が悪化する可能性もあります。この記事では、当院の診療経験をもとに、クマに対するレーザー治療の仕組みや費用目安、注意点までを分かりやすく解説します。正しい知識を得て、最適な治療法を選ぶ参考にしてください。
この記事でわかること
・色素沈着が原因の茶クマにレーザー治療が有効な理由
・クマ治療に使われるレーザーの種類と費用の目安
・レーザー治療のダウンタイムや施術後の注意点
・レーザー以外のクマ治療の選択肢と使い分け
目次
色素沈着によるクマの原因とは
目の下のクマにはいくつかの種類があり、原因によって大きく「茶クマ」「青クマ」「黒クマ」の3つに分類されます。このうち色素沈着が原因となるのが茶クマです。茶クマは、目の下の皮膚にメラニン色素が過剰に蓄積することで生じます。目の周りの皮膚は顔の他の部分と比べて非常に薄く、その厚さは約0.5ミリメートルほどしかありません。そのためわずかな色素の変化でも目立ちやすいという特徴があります。
茶クマを引き起こす主な要因
茶クマの原因として多いのは、紫外線によるダメージです。日焼け止めを目の周りまで十分に塗っていない場合、紫外線の影響でメラニンが生成されやすくなります。また、アトピー性皮膚炎や花粉症などで目をこする癖がある方は、慢性的な摩擦刺激によって炎症後色素沈着が起こりやすくなります。さらに、クレンジング時に強く擦る習慣も原因のひとつです。加齢に伴うターンオーバーの遅延もメラニンの排出を妨げ、色素沈着を悪化させる要因となります。当院での診療経験では、20代後半から30代にかけて茶クマを自覚される方が増える傾向にあります。こうした色素沈着はセルフケアだけでは根本的な改善が難しく、レーザー治療をはじめとした医療的なアプローチが有効なケースが多くみられます。
青クマ・黒クマとの見分け方
自分のクマがどのタイプかを見分ける簡単な方法があります。目の下の皮膚を軽く引っ張ったとき、色が薄くなれば青クマの可能性が高く、これは皮膚の下の血管が透けて見えている状態です。上を向いたときに目立たなくなる場合は黒クマで、たるみや脂肪の突出による影が原因です。一方、皮膚を引っ張っても色が変わらない場合は茶クマ、すなわち色素沈着が原因と考えられます。正確な診断には医師による直接の診察が必要ですが、この簡易チェックは受診前の目安として役立ちます。
クマのレーザー治療の仕組みと種類
色素沈着によるクマに対するレーザー治療は、特定の波長の光を皮膚に照射し、メラニン色素を選択的に破壊する仕組みです。破壊されたメラニンは体内のマクロファージという免疫細胞によって貪食・分解され、数週間かけて体外に排出されます。これにより、茶クマの原因となっている色素沈着が徐々に薄くなっていくことが期待できます。ただし、効果には個人差があります。
Qスイッチレーザー
Qスイッチレーザーは、ナノ秒単位の極めて短い時間でレーザー光を照射する装置です。Qスイッチヤグレーザーやqスイッチルビーレーザーなどが代表的で、メラニン色素に対する選択性が高く、周囲の正常な組織へのダメージを最小限に抑えながらピンポイントで色素を破壊できます。比較的深い層にあるメラニンにも到達できるため、表皮から真皮にかけて沈着した色素にアプローチ可能です。1回の照射で一定の効果が見込めますが、色素沈着の程度によっては複数回の施術が必要になることもあります。施術間隔はおおむね1か月から2か月程度空けるのが一般的です。
レーザートーニング
レーザートーニングは、低出力のレーザーを均一に照射する方法で、肝斑などのデリケートな色素沈着にも対応できるのが特徴です。目の周りの薄い皮膚にも比較的安全に使用でき、炎症後色素沈着のリスクが低いとされています。1回あたりの効果はマイルドですが、5回から10回程度繰り返すことでメラニンを少しずつ排出させ、肌全体のトーンアップも期待できます。当院の医師によると、茶クマの程度が軽度から中等度の方に適している施術です。施術間隔は2週間から4週間に1回程度が目安となります。
ピコレーザー
ピコレーザーはピコ秒単位という極めて短いパルス幅でレーザーを照射する次世代型の機器です。従来のQスイッチレーザーよりもさらに細かくメラニンを粉砕できるため、体外への排出効率が高いとされています。日本皮膚科学会や日本美容外科学会(JSAPS)の学術集会でも注目されている技術で、ダウンタイムが比較的短いことも特徴のひとつです。ただし、すべてのクリニックに導入されているわけではないため、事前の確認が必要です。
レーザー治療の費用と施術の流れ
クマに対するレーザー治療を検討するにあたり、費用やダウンタイムは気になるポイントのひとつでしょう。ここでは一般的な費用の目安と、施術当日の流れについて解説します。
費用の目安
クマに対するレーザー治療は基本的に自由診療(保険適用外)となります。費用はレーザーの種類や照射範囲、クリニックによって異なりますが、一般的な参考価格は以下のとおりです。レーザートーニングの場合、1回あたり5,000円から20,000円程度が目安で、5回から10回のコース設定をしているクリニックも多くみられます。Qスイッチレーザーは1回あたり10,000円から30,000円程度、ピコレーザーは1回あたり15,000円から50,000円程度が目安です。複数回の施術が必要な場合はコース料金が設定されていることもあり、トータル費用が変わってきます。確定金額はカウンセリングでご案内いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
施術当日の流れ
STEP 1|カウンセリングと診察
医師がクマのタイプを診断し、色素沈着の深さや範囲を確認します。肌質やアレルギーの有無なども考慮し、最適なレーザーの種類と出力を決定します。
STEP 2|洗顔と準備
施術部位のメイクを落とし、必要に応じて麻酔クリームを塗布します。目の周りの施術では保護用のアイシールドを装着し、眼球を保護します。
STEP 3|レーザー照射
設定した条件でレーザーを照射します。レーザートーニングの場合、目の下全体で10分から15分程度が目安です。照射時にはゴムではじかれるような軽い痛みを感じることがありますが、多くの方が耐えられる程度です。
STEP 4|クーリングとアフターケア
照射後は施術部位を冷却し、炎症を抑えます。保湿剤や日焼け止めを塗布し、アフターケアの注意事項をお伝えします。当日からメイクが可能なレーザーもありますが、施術内容によって異なりますので医師の指示に従ってください。
レーザー治療後の注意点と経過
レーザー治療後のケアを適切に行うことが、色素沈着の改善効果を最大限に引き出すために重要です。当院での診療経験をもとに、施術後に気をつけていただきたいポイントをお伝えします。
ダウンタイムの目安
レーザーの種類や出力にもよりますが、レーザートーニングの場合はダウンタイムがほとんどなく、施術直後からメイクが可能なケースが多いです。一方、Qスイッチレーザーやピコレーザーで高出力の照射を行った場合は、施術後に赤みやかさぶたが生じることがあり、これが治まるまでに1週間から2週間程度かかることがあります。当院の医師によると、術後3日から5日が赤みのピークで、その後は徐々に落ち着いていく方が多いとのことです。
施術後に守るべきこと
レーザー治療後に最も重要なのは紫外線対策です。レーザー照射後の皮膚はバリア機能が一時的に低下しており、紫外線の影響を受けやすい状態になっています。この時期に十分な日焼け止めを塗らないと、炎症後色素沈着(PIH)が起こり、かえって茶クマが悪化するリスクがあります。SPF30以上の日焼け止めを2時間から3時間ごとに塗り直すことが推奨されます。また、施術部位を強くこすらないことも重要です。洗顔やスキンケアの際は、指の腹で優しく触れる程度にとどめてください。さらに、医師から処方されたハイドロキノンやトレチノインなどの外用薬がある場合は、指示どおりに使用することで色素沈着の再発防止につながります。ビタミンCやトラネキサム酸の内服を併用するケースもあり、総合的なアプローチが効果を高めるポイントとなります。
レーザー以外のクマ治療の選択肢
色素沈着によるクマにはレーザー治療が効果的ですが、クマのタイプによってはレーザー以外の治療法が適している場合もあります。ここでは代表的な治療法を紹介します。
外用薬による治療
ハイドロキノンはメラニンの生成を抑制する作用があり、茶クマの治療に広く用いられている外用薬です。濃度4パーセント程度のものが医療機関で処方されることが多く、3か月から6か月程度の継続使用で効果が現れることがあります。トレチノインと併用することで、皮膚のターンオーバーを促進しメラニンの排出を早める相乗効果が期待できます。ただし、刺激が強い場合があるため、使用にあたっては必ず医師の指導のもとで行ってください。
ケミカルピーリング
グリコール酸やサリチル酸などの薬剤を皮膚に塗布し、古い角質とともに沈着したメラニンを除去する方法です。2週間から4週間に1回のペースで5回から6回程度行うことが一般的です。レーザー治療と比べると1回あたりの効果はマイルドですが、ダウンタイムが短く、レーザーとの併用で効果を高めることもできます。
脂肪取りや注入治療
青クマや黒クマの場合は、目の下の脂肪を除去する経結膜脱脂術や、ヒアルロン酸注入、脂肪注入によるくぼみの改善が適応となることがあります。これらは色素沈着そのものに対する治療ではありませんが、複合的な原因でクマが生じている場合には、レーザー治療と組み合わせることで総合的な改善が期待できます。リノクリニック東銀座では、カウンセリング時にクマのタイプを正確に診断し、患者さまお一人おひとりに最適な治療プランをご提案しています。
クマのレーザー治療に関する注意
レーザー治療は色素沈着によるクマに対して有効な選択肢ですが、すべての方に適応されるわけではありません。施術を受ける前に知っておくべき注意点を整理します。
まず、妊娠中や授乳中の方は原則としてレーザー治療を受けることができません。また、ケロイド体質の方や、施術部位に活動性の皮膚炎がある方は、施術によって症状が悪化する可能性があるため、事前に必ず医師にご相談ください。日焼け直後の肌に照射するとやけどのリスクが高まるため、施術前2週間から4週間は日焼けを避けることが推奨されます。
また、レーザー治療後に一過性の炎症後色素沈着が生じることがあります。これは施術後2週間から4週間頃に出現し、3か月から6か月かけて自然に消退することが多いですが、適切なアフターケアを怠ると長引く場合があります。当院では施術前のカウンセリングでこうしたリスクについても丁寧にご説明し、アフターケアの指導を徹底しています。日本美容外科学会(JSAPS)のガイドラインにおいても、レーザー治療は適切な診断と術後管理のもとで行うことが重視されています。効果には個人差がありますので、過度な期待を持たず、医師と十分に相談したうえで治療を進めることが大切です。
よくある質問
Q. レーザー治療で茶クマは何回くらいで改善しますか。
A. 色素沈着の程度やレーザーの種類によって異なりますが、レーザートーニングの場合は5回から10回程度、Qスイッチレーザーやピコレーザーの場合は3回から5回程度が目安です。ただし効果には個人差がありますので、カウンセリング時に医師が状態を確認し、必要な回数の見込みをお伝えいたします。
Q. レーザー治療の痛みはどのくらいですか。
A. レーザーの種類や出力によって異なりますが、ゴムではじかれるような軽い刺激を感じる方が多いです。目の周りは皮膚が薄いため他の部位よりやや敏感に感じることがありますが、必要に応じて麻酔クリームを使用しますので、強い痛みを感じるケースはほとんどありません。
Q. レーザー治療後にメイクはいつからできますか。
A. レーザートーニングの場合は施術直後からメイクが可能なことが多いです。Qスイッチレーザーなどで高出力の照射を行った場合は、かさぶたが取れるまでの1週間から2週間程度は施術部位のメイクを控えていただくことがあります。詳しくは施術後に医師からご案内いたします。
まとめ
- 目の下の茶クマは色素沈着が原因であり、メラニン色素の蓄積によって生じる
- レーザー治療はメラニンを選択的に破壊し、茶クマの改善が期待できる有効な治療法のひとつである
- レーザーの種類にはQスイッチレーザー、レーザートーニング、ピコレーザーなどがあり、症状に応じて選択する
- 施術後の紫外線対策とアフターケアが治療効果を左右する重要なポイントである
- 効果には個人差があり、クマのタイプを正確に診断したうえで最適な治療法を選ぶことが大切である
目の下のクマにお悩みの方は、まずは正確な診断を受けることが改善への第一歩です。リノクリニック東銀座では、クマのタイプに応じた最適な治療プランをご提案しておりますので、お気軽にご相談ください。
当院のご案内
リノクリニック東銀座は、クマ治療をはじめ、美容皮膚科および美容外科の診療を行っております。外科専門医の資格を持つ医師が在籍し、カウンセリングから施術、アフターケアまで一貫して対応いたします。お一人おひとりのお悩みに寄り添った治療をご提供いたします。
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監修者情報

宮﨑 邦夫
リノクリニック東銀座 院長【資格・所属学会】
日本外科学会専門医 / 日本外科学会会員 / 日本形成外科学会会員 / 日本頭蓋顎顔面外科学会会員 / 日本美容外科学会会員
消化器外科・心臓血管外科・呼吸器外科・小児外科など外科研修ののち、外科専門医を取得。その後、形成外科で6年、美容外科で7年実績を積み、リノクリニック東銀座を開業、院長を務める。美容外科の技術は韓国や台湾、アメリカなどへ出向き、良質な技術を取り入れて日々の診療に生かしている。 2014年から在籍していた湘南美容クリニックでは指導医として若手美容外科医の教育にも尽力し、同院で行われた美容外科コンテストで2年連続ではグランプリを獲得。次の東京美容外科では骨切りメニューの立ち上げを行い、スタッフ教育にも尽力した。
監修日:2026.05.23



