院長コラム

婦人科形成の専門クリニックの選び方|麻酔・止血・術後対応で見る5つの基準

「デリケートゾーンの見た目が気になるけれど、どこに相談すればいいのか分からない」。東銀座で診療をしていると、この一言から始まるカウンセリングが本当に多いんです。実際のところ、婦人科形成の専門クリニックを選ぶときに見るべきなのは、症例数や広告の派手さではありません。診察環境、麻酔の管理体制、止血と縫合の手技、夜間を含む緊急連絡、そして修正手術までどこまで自院で引き受けるか。この5点です。この記事では、外科医として実際に手術台に立っている立場から、その確認のしかたを具体的にお話しします。

  • 婦人科形成の専門クリニックが備えているべき5つの条件
  • 麻酔の種類ごとのリスクと、安全に管理できている施設の見分け方
  • 止血・縫合の手技が仕上がりとトラブルをどう左右するか
  • 術後の出血や左右差が起きたとき、どこまで対応してもらえるかの確認方法

婦人科形成の専門クリニックとは?

婦人科形成の専門クリニックとは、小陰唇縮小術をはじめとする外陰部の形成手術を日常的に扱い、診察から術後の合併症・修正まで一貫して自院で対応できる医療機関のことです。看板に「婦人科形成」と書いてあるかどうかではなく、トラブルが起きたときに逃げずに診られる体制があるかどうか。私はそこが分かれ目だと考えています。

改めまして、院長の宮﨑 邦夫(日本外科学会認定 外科専門医)です。外科医として20年以上、出血や感染といった「うまくいかなかったとき」をどう収めるかを現場で叩き込まれてきました。その目線で婦人科形成を見ると、美しく切ることより、安全に止めて、きれいに閉じることのほうが難しいと痛感します。

扱う施術の体系も確認しておいてください。基本となるのは小陰唇縮小術。小陰唇が下着やレギンスに擦れて痛い、自転車に乗ると当たる、左右差がある、はみ出しているのが気になる——こうした悩みに対する手術です。これに副皮切除術を併用することが多く、さらにオプションとして陰核包皮切除、会陰部贅皮切除があります。大陰唇のしぼみやたるみに対しては、切除や脂肪注入による修正も選択肢になります。この全部を一つの施設で設計できるかどうかで、仕上がりの自然さはかなり変わります。

ちなみに、小陰唇が大陰唇からはみ出している状態は病気ではありません。海外のレビューでも、小陰唇の形や大きさの個人差はきわめて幅広く、いわゆる肥大の多くは病的なものではないと整理されています。つまり「異常だから治す」のではなく、「痛い・擦れる・見た目が気になる」という本人の困りごとに対して行う手術。この前提を共有してくれる施設を選んでほしいと思います。

婦人科形成の症例写真を見る

専門クリニックの麻酔体制を確認

カウンセリングルームで医師から手術と麻酔の説明を受ける女性患者|リノクリニック東銀座

麻酔の説明が具体的かどうか。これが、良い専門クリニックを見分けるいちばん手っ取り早い方法かもしれません。小陰唇縮小術は多くの場合、局所麻酔で行えますが、痛みに敏感な方や緊張の強い方には静脈麻酔を併用します。「どちらをどういう理由で使い分けるか」をカウンセリングで即答できるかどうかが、一つの判断基準になります。

局所麻酔には通常、エピネフリン(血管収縮薬)を含んだ薬剤を使います。これは痛みを取るためだけではなく、細かい血管を収縮させて術中出血を減らす目的があります。外陰部は血流が非常に豊富な部位です。解剖学的には内陰部動脈から枝分かれした後陰唇動脈が小陰唇に分布していて、ここを雑に扱うと術後に血腫を作ります。麻酔薬を入れてから効くまで何分待つか、どの層に浸潤させるか。地味ですが、ここで仕上がりと腫れの量が決まります。

静脈麻酔を使う場合に確認してほしいのは次の3点です。

STEP 1|誰が麻酔を管理するか

執刀医が手術をしながら片手間に見ているのか、別に管理する人がいるのか。遠慮せず聞いて構いません。

STEP 2|モニタリング機器があるか

血圧計、パルスオキシメータ、心電図モニター。最低限これらを装着したうえで行っているかを確認してください。

STEP 3|急変時の備えがあるか

酸素、救急カート、搬送先の医療機関との連携。「そこまで聞くのは失礼かな」と思う必要はありません。私なら、聞かれて嫌な顔をする施設には自分の家族を行かせません。

東銀座の当院では、術前に既往歴とアレルギー、服用中の薬を必ず確認したうえで麻酔を設計しています。正直に言うと、静脈麻酔を使うかどうかは手術の難易度より「その方がどれだけ緊張しているか」で決めることが多いです。力が入ったまま30分動かずにいるのは、想像以上につらいですから。

止血と縫合で専門クリニックを見る

仕上がりの綺麗さの差が最も出るのは、切り方よりも「閉じ方」です。外科医の立場からはっきり言いますが、この手術の難しさは切除のデザイン以上に、確実な止血と丁寧な縫合の積み重ねに尽きます。

小陰唇の切除法にはいくつかの考え方があります。縁に沿って切除する方法(トリム法)、くさび形に切り取って縫い合わせる方法(ウェッジ法)、両者を組み合わせる方法。どれが優れているというものではなく、もともとの形、色、厚み、左右差の出方によって使い分けます。縁の色素沈着(黒ずみ)が気になる方と、とにかく出っ張りを減らしたい方とでは、選ぶ術式が変わります。この使い分けを説明できるかどうかも、専門性の一つの指標でしょう。

止血について。外陰部は前述のとおり血流が豊富で、術中に見えていなかった小血管が、麻酔のエピネフリンが切れたあとに出血してくることがあります。だから私は、縫合前に一度、電気メスで出血点をすべて確認する時間を必ず取ります。急いで閉じると、数時間後に血腫になって戻ってくる。これは経験から言えることです。

縫合糸は吸収糸を使い、抜糸は原則不要です。ここで大事なのが、粘膜側と皮膚側の境目をきちんと合わせること。段差が残ると、術後に「座ると引きつる」「触ると硬い」という訴えにつながります。術後1週間の検診で「まだ少し硬いです」と言われることはよくありますが、これは瘢痕が成熟する過程で、3〜6か月かけて柔らかくなっていくものがほとんどです。

腫れの経過の目安は、術後3〜4日がピーク、2週間で大部分が落ち着き、1か月で見た目の違和感はかなり減ります。デスクワークであれば数日で復帰される方が多いですが、自転車や長時間の座位は2週間程度控えていただきます。

婦人科形成の詳細を見る

術後トラブルに強い専門クリニック

術後の経過確認のためクリニックに再診に訪れた女性と医師の診察風景|リノクリニック東銀座

術後に何かあったとき、何時に、誰に、どうやって連絡が取れるか。これを明確に答えられる施設を選んでください。婦人科形成で起こりうるトラブルは、出血・血腫、感染、創部離開(傷が開く)、左右差、過剰切除です。頻度は高くありませんが、ゼロにはできません。

特に注意したいのが術後24時間以内の出血です。ナプキンが短時間でいっぱいになる、片側だけ急に腫れて痛みが強くなる。こうした場合はすぐ処置が必要になります。当院では術後に緊急連絡先をお渡しし、手術をした医師本人が対応します。「夜間はコールセンターにつながり、翌日以降に折り返し」という体制だと、血腫の対応は遅れます。これは施設の規模の問題ではなく、方針の問題です。

確認のしかたを具体的に挙げておきます。

STEP 1|検診のスケジュールを聞く

術後1週間、1か月、3か月といった定期検診が料金に含まれているか。別料金なのか。

STEP 2|緊急時の連絡手段を聞く

電話か、メッセージアプリか。深夜や日曜はどうなるのか。

STEP 3|処置が必要になったときの費用を聞く

血腫除去や再縫合が必要になった場合、追加費用がかかるのか。ここを曖昧にしたまま契約しないほうがいいと思います。

もう一つ。感染予防のために術後数日間は抗菌薬を内服していただきますが、それ以上に効くのは日常の管理です。排尿のたびにぬるま湯で洗い流す、ナプキンはこまめに替える、締めつけない下着にする。難しいことではありませんが、これを術前にきちんと説明してくれるかどうかで、トラブルの発生率は実際に変わると感じています。

婦人科形成の修正と費用の考え方

修正手術を自院で引き受けるかどうか。ここに、その施設の覚悟が出ます。婦人科形成で修正の相談として多いのは、取り足りない、取りすぎた、左右差が残った、の3つです。

取り足りない場合は、3〜6か月待って瘢痕が落ち着いてから追加切除が可能です。問題は取りすぎたケース。小陰唇は一度切除すると元に戻せません。粘膜を過剰に切ると、乾燥感や引きつれ、性交時の違和感が残ることがあります。だから私は、カウンセリングで「もう少し小さく」と言われても、安全域を超える切除はお勧めしないとはっきり伝えます。一回で理想まで攻めるより、足りなければ足す。これが結果的に満足度につながる、というのが私の考えです。

他院で受けた手術の修正相談も受けますが、元のカルテがないと切除範囲が読めず、難易度は初回手術より上がります。費用も初回より高くなるのが一般的です。だからこそ、最初の施設選びに時間をかけてほしい。

費用について。婦人科形成は原則として保険の対象外で、小陰唇縮小術に副皮切除や陰核包皮切除を組み合わせると、その分の費用が加算されます。金額の目安は料金ページでご確認いただき、確定金額はカウンセリングでご案内します。価格だけで決めるのは危険ですが、「検診が含まれるか」「修正保証の期間があるか」まで含めて総額で比較すると、見え方が変わってくるはずです。

効果の面でも触れておきます。小陰唇縮小術を受けた方の性機能や満足度を調べた海外の系統的レビューでは、術後の満足度や性機能のスコアが改善したという報告が複数まとめられていますが、研究の質にはばらつきがあり、過度な期待は禁物とも指摘されています。国際美容外科学会(ISAPS)の統計でも女性外陰部手術は年々増えていますが、増えているからこそ、慎重に選ぶべき領域だと私は思います。

施術の料金を確認する

婦人科形成の専門クリニックQ&A

Q. デリケートゾーンがはみ出していて下着に擦れて痛いのですが、これは手術の対象になりますか?

A. 擦れて痛い、自転車やジーンズで当たるという症状は、小陰唇縮小術の良い適応です。見た目だけでなく機能的な困りごとがある場合、手術で改善が見込めるケースが多いです。まずは診察で小陰唇の張り出し方と副皮の有無を確認させてください。

Q. 左右で形が違うのですが、手術で揃えられますか?

A. 左右差はかなり改善できますが、完全な左右対称を保証することはできません。もともと人の体には差があり、腫れの引き方にも左右差が出ます。私は術中に座位に近い角度で確認しながら調整し、3〜6か月後の状態で最終判断するようにしています。

Q. 女性医師でないと恥ずかしいのですが、どう考えればいいですか?

A. 恥ずかしさは当然の感情で、我慢する必要はありません。そのうえで申し上げると、診察室では医学的な部位としてしか見ていません。当院では診察時間を最小限にし、必要な範囲だけを確認する手順にしています。不安な点は予約時にお伝えください。

Q. 手術の後、仕事はいつから行けますか?

A. デスクワークなら術後2〜3日で復帰される方が多いです。立ち仕事や長時間座る業務は1〜2週間、自転車通勤や運動は2〜4週間ほど控えていただきます。入浴は1週間程度シャワーのみ、その後は経過を見ながら解禁します。

Q. 術後に出血したらどうすればいいですか?

A. まず清潔なガーゼかナプキンで5〜10分しっかり押さえてください。それでも止まらない、片側だけ急に腫れて痛むという場合はすぐご連絡を。当院では術後に緊急連絡先をお渡しし、執刀した医師が直接対応します。

専門クリニック選びのまとめ

  • 婦人科形成の専門クリニックとは、診察から術後の合併症・修正まで自院で完結できる施設のこと
  • 麻酔は局所か静脈かの使い分けと、モニタリング・急変対応の有無を確認する
  • 仕上がりを決めるのは切除デザインより止血と縫合の丁寧さ
  • 術後24時間以内の出血に、誰がいつ対応するかを事前に確認しておく
  • 取りすぎは戻せない。足りなければ足す設計のほうが安全
  • 費用は検診と修正対応まで含めた総額で比較する

デリケートゾーンの悩みは人に相談しづらく、何年も一人で抱えてきたという方が本当に多い領域です。だからこそ、きちんと話を聞いて、できることとできないことを正直に伝えてくれる施設を選んでください。なお、効果には個人差があります。気になる症状がある方は、一度ご相談ください。

東銀座の婦人科形成クリニック案内

リノクリニック東銀座
院長:宮﨑 邦夫(日本外科学会認定 外科専門医、外科経験20年以上)
所在地:東京都中央区銀座3丁目11-13 松本銀座ビル9階(東銀座駅から徒歩3分)

小陰唇縮小術、副皮切除術、陰核包皮切除、会陰部贅皮切除、大陰唇の切除・脂肪注入といった婦人科形成を中心に、輪郭形成や腋臭症の保険診療まで、外科専門医が一貫して担当しています。銀座・東銀座エリアでお勤めの方、東京近郊から通院される方にも通いやすい立地です。術後の検診と緊急時の連絡体制も整えておりますので、まずはご相談ください。

初診のご予約はこちら(WEB予約24時間受付)

関連コラム

参考文献

  1. Zulfikaroglu E, Kurban D. Sexual function after female genital cosmetic surgery: A systematic review and meta-analysis. Eur J Obstet Gynecol Reprod Biol. 2026;318:114894. PubMed / DOI
  2. Nahidi F, Goodman MP, Alavi-Arjas F, et al. Female Sexual Function After Labiaplasty: A Systematic Review and Meta-analysis. Aesthetic Plast Surg. 2026;50(1):447-460. PubMed / DOI
  3. Triana L, Palacios Huatuco RM, Campilgio G, et al. Trends in Surgical and Nonsurgical Aesthetic Procedures: A 14-Year Analysis of the International Society of Aesthetic Plastic Surgery-ISAPS. Aesthetic Plast Surg. 2024;48(20):4217-4227. PubMed / DOI
  4. Perelmuter S. Labia minora hypertrophy: pathologizing diversity?. Sex Med Rev. 2024;12(3):263-269. PubMed / DOI
監修者情報

宮﨑 邦夫

リノクリニック東銀座 院長

【資格・所属学会】
日本外科学会専門医 / 日本外科学会会員 / 日本形成外科学会会員 / 日本頭蓋顎顔面外科学会会員 / 日本美容外科学会会員

消化器外科・心臓血管外科・呼吸器外科・小児外科など外科研修ののち、外科専門医を取得。その後、形成外科で6年、美容外科で7年実績を積み、リノクリニック東銀座を開業、院長を務める。美容外科の技術は韓国や台湾、アメリカなどへ出向き、良質な技術を取り入れて日々の診療に生かしている。 2014年から在籍していた湘南美容クリニックでは指導医として若手美容外科医の教育にも尽力し、同院で行われた美容外科コンテストで2年連続ではグランプリを獲得。次の東京美容外科では骨切りメニューの立ち上げを行い、スタッフ教育にも尽力した。

監修日:2026.11.04

このページを閲覧している方に人気の記事

他の記事も見る

トップへ戻る

050-1793-4990

050-1793-4990