院長コラム
顎矯正手術を検討しているけれど、費用がどのくらいかかるのか、保険は適用されるのか分からなくてお悩みではありませんか。顎矯正手術は費用が高額になりやすく、保険適用の有無によって自己負担額が大きく変わるため、事前に正確な情報を知っておくことが大切です。実際に当院へご相談にいらっしゃる方の多くも、まず費用面と保険の適用条件について質問されます。この記事では、顎矯正手術にかかる費用の目安、保険が適用される条件と適用されないケース、さらに高額療養費制度や医療費控除といった負担を軽減する制度について、外科の視点から分かりやすくお伝えします。記事を最後まで読んでいただくことで、ご自身のケースに合った治療計画と費用シミュレーションのイメージをつかんでいただけるはずです。
目次
この記事でわかること
- 顎矯正手術に保険が適用される条件と自費になるケースの違い
- 保険適用時と自費の場合それぞれの費用目安
- 高額療養費制度や医療費控除を活用した負担軽減の方法
- リノクリニック東銀座での顎矯正手術に関するカウンセリングの流れ
顎矯正手術の費用相場を解説
顎矯正手術にかかる費用は、保険適用か自費かによって大幅に異なります。まず全体像を把握しておきましょう。保険が適用される場合、手術そのものにかかる費用は3割負担で目安として約25万円から40万円程度です。これに加えて術前の矯正歯科治療費が約20万円から40万円、術後の矯正治療費が同程度かかるため、トータルでは約65万円から120万円程度が目安となります。一方、自費で顎矯正手術を行う場合は、手術費用だけで約100万円から250万円ほどかかるケースが多く、矯正治療もすべて自費となるため総額は約200万円から400万円に達することもあります。
費用に差が出る主な要因
費用に幅が生じる理由はいくつかあります。まず手術の術式です。上顎のみ動かすルフォー一型骨切り術と、下顎枝矢状分割術を組み合わせた上下顎同時手術では、後者のほうが手術時間も長くなり費用が高くなります。さらにオトガイ形成術を追加する場合は別途費用が加算されます。入院日数も費用に影響し、一般的には7日から14日程度の入院が必要です。当院での診療経験では、術式の選択と入院期間について事前にしっかり説明し、費用のシミュレーションをお出しすることで、患者さまの不安を軽減できるよう努めています。なお、ここで挙げた金額はあくまで目安であり、確定金額はカウンセリングにてご案内いたします。効果には個人差があります。
保険適用になる条件と診断基準
顎矯正手術に保険が適用されるかどうかは、厚生労働省が定める診療報酬の基準に基づいて判断されます。ポイントとなるのは「顎変形症」という病名がつくかどうかです。顎変形症とは、上顎と下顎の大きさや位置関係に著しい不調和があり、咬合つまり噛み合わせに機能的な障害が認められる状態を指します。具体的には、下顎前突いわゆる受け口、上顎前突、開咬、顔面非対称などが該当します。
保険適用に必要なステップ
保険適用で顎矯正手術を受けるためには、決まった手順を踏む必要があります。
STEP 1|指定医療機関での診断
まず顎口腔機能診断施設の指定を受けた医療機関で、セファログラムというレントゲン撮影や顎機能検査を行い、顎変形症の診断を受けます。
STEP 2|術前矯正治療の開始
手術前に歯並びを整える矯正治療を行います。期間は個人差がありますが、目安として1年から2年程度です。この矯正治療も保険適用となります。
STEP 3|顎矯正手術の実施
術前矯正が完了した段階で入院し、全身麻酔下で骨切り手術を行います。日本形成外科学会や日本顎変形症学会のガイドラインに沿った術式が選択されます。
STEP 4|術後矯正と経過観察
手術後も噛み合わせの微調整のための矯正治療を半年から1年程度続けます。術後矯正も保険の対象です。
なお、見た目の改善のみを目的とし、機能的な問題が認められない場合は保険適用外となります。美容目的での輪郭整形手術は自費診療となるため、ご自身のケースがどちらに該当するかを医師に確認することが重要です。
保険外の費用負担を軽減する制度
顎矯正手術の費用負担が大きい場合でも、公的制度を活用することで実質的な支払額を抑えることができます。保険適用の場合はもちろん、自費の場合にも使える制度がありますので確認しておきましょう。
高額療養費制度の活用
保険適用で顎矯正手術を受けた場合、ひと月の医療費が自己負担限度額を超えると高額療養費制度により超過分が払い戻されます。たとえば年収約370万円から770万円の方であれば、自己負担限度額は約8万円から9万円程度が目安です。手術と入院を同一月内にまとめることで、制度の恩恵を最大限に受けられます。事前に限度額適用認定証を取得しておくと、窓口での支払いを限度額までに抑えることができます。
医療費控除の申請
自費診療であっても、噛み合わせの改善など機能回復を目的とした顎矯正手術は医療費控除の対象となる場合があります。1年間に支払った医療費の合計が10万円を超える場合、確定申告を行うことで所得税の還付を受けられます。矯正治療費や通院の交通費も合算できるため、領収書は必ず保管しておきましょう。控除額は所得税率によって異なりますが、総額200万円の治療費であれば数十万円の還付が期待できるケースもあります。詳しい計算はお住まいの管轄税務署にご確認ください。
デンタルローンと分割払い
まとまった費用を一括で用意するのが難しい場合、医療機関が提携するデンタルローンやメディカルローンを利用する方法もあります。分割回数や金利は提携先によって異なりますが、月々の負担を抑えながら治療を進められる点がメリットです。リノクリニック東銀座でも費用のお支払い方法についてカウンセリング時にご説明しておりますので、お気軽にご相談ください。
自費の顎矯正手術と保険の違い
保険適用の顎矯正手術と自費の輪郭整形手術では、目的やアプローチが異なります。保険適用の手術は噛み合わせという機能面の改善が主目的であり、術前術後の矯正治療がセットで行われます。一方、自費での手術は審美的な輪郭のバランスを整えることに重点が置かれ、患者さまの希望するフェイスラインにより近づけるためのデザインが可能です。
当院の医師によると、保険適用の手術であっても結果的に輪郭が整い審美面での満足度が高くなるケースは多いとのことです。ただし、保険の範囲内では審美目的の追加処置、たとえばオトガイの水平骨切りによるVライン形成などは含まれない場合があります。
また、保険適用の場合は術前矯正に1年から2年を要するため、治療の全体期間が3年から4年になることも珍しくありません。自費の場合はサージェリーファーストというアプローチを選択でき、先に手術を行ってから矯正治療に入るため、見た目の変化を早期に実感できるメリットがあります。ただし、サージェリーファーストは保険適用外です。
どちらが適しているかは骨格の状態や噛み合わせの問題の程度によって異なるため、まずは検査と診断を受けたうえで医師と相談されることをおすすめします。効果には個人差がありますので、ご自身に合った治療計画を立てることが重要です。
費用を含めた手術前の確認事項
顎矯正手術を受ける前に確認しておくべきポイントを整理します。費用面だけでなく、保険やリスクについても事前に把握しておくことで、安心して治療に臨むことができます。
カウンセリングで確認すべき項目
初回のカウンセリングでは以下の点を確認しておくとよいでしょう。まず、自分のケースが保険適用になるかどうかの見通しです。顎変形症の診断基準を満たすかは精密検査を経て判断されますが、初回相談の段階でおおよその方向性は示してもらえます。次に、術式ごとの費用の目安と入院期間です。上顎単独か上下顎同時かによって費用も回復期間も大きく変わります。さらに、手術に伴うリスクとして知覚神経の一時的な麻痺や腫れの期間についても説明を受けておきましょう。当院での診療経験では、術後2週間でおよそ7割程度の腫れが落ち着く方が多い傾向にありますが、完全に安定するまでには3か月から6か月ほどかかります。
セカンドオピニオンの活用
顎矯正手術は大きな決断を伴う治療です。一つの医療機関だけでなく、複数の医師の意見を聞くセカンドオピニオンを活用することも有効です。特に保険適用の可否や術式の選択について異なる見解が示されることもありますので、納得のいくまで情報を集めてから最終的な判断をしてください。
よくある質問
Q. 顎矯正手術は必ず保険が適用されますか。
A. 保険が適用されるのは顎変形症と診断され、指定医療機関で治療を受ける場合に限られます。見た目の改善のみが目的の場合は保険適用外となり自費診療になります。まずは検査を受けて診断を確認されることをおすすめします。効果には個人差があります。
Q. 顎矯正手術の費用は分割払いにできますか。
A. 多くの医療機関ではデンタルローンやメディカルローンによる分割払いに対応しています。リノクリニック東銀座でもお支払い方法についてカウンセリング時にご案内しておりますので、費用面でご不安がある方もお気軽にご相談ください。
Q. 保険適用の顎矯正手術でも見た目は変わりますか。
A. 噛み合わせの改善を目的とした手術であっても、骨格の位置が変わるため輪郭にも変化が生じることが多いです。当院の医師によると、機能改善と審美改善の両立が期待できるケースは少なくありません。ただし効果には個人差があります。
まとめ
この記事のポイントを整理します。
- 顎矯正手術は保険適用の場合、3割負担で手術費用の目安は約25万円から40万円。術前術後の矯正治療費を含めた総額は約65万円から120万円程度が目安となる。
- 保険適用には顎変形症の診断と指定医療機関での治療が必要であり、審美目的のみの場合は自費診療となる。
- 高額療養費制度を利用すればひと月の自己負担額に上限が設けられ、医療費控除を活用すれば所得税の還付も期待できる。
- 自費の場合はサージェリーファーストなど治療の選択肢が広がるが、費用は高額になりやすい。
- いずれの場合も事前のカウンセリングで費用の見通しとリスクを十分に確認することが大切である。
費用や保険適用について疑問がある方は、まずはカウンセリングで医師に直接ご相談ください。ご自身の骨格や噛み合わせの状態を正確に把握することが、納得のいく治療への第一歩となります。
当院のご案内
リノクリニック東銀座では、輪郭整形をはじめとした外科手術に関するカウンセリングを行っております。顎矯正手術の費用や保険適用の可能性についても、患者さまの状態に合わせて丁寧にご説明いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。
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監修者情報

宮﨑 邦夫
リノクリニック東銀座 院長【資格・所属学会】
日本外科学会専門医 / 日本外科学会会員 / 日本形成外科学会会員 / 日本頭蓋顎顔面外科学会会員 / 日本美容外科学会会員
消化器外科・心臓血管外科・呼吸器外科・小児外科など外科研修ののち、外科専門医を取得。その後、形成外科で6年、美容外科で7年実績を積み、リノクリニック東銀座を開業、院長を務める。美容外科の技術は韓国や台湾、アメリカなどへ出向き、良質な技術を取り入れて日々の診療に生かしている。 2014年から在籍していた湘南美容クリニックでは指導医として若手美容外科医の教育にも尽力し、同院で行われた美容外科コンテストで2年連続ではグランプリを獲得。次の東京美容外科では骨切りメニューの立ち上げを行い、スタッフ教育にも尽力した。
監修日:2026.05.07



