院長コラム
目の下のクマが消えなくて老けて見える、疲れた印象を与えてしまうとお悩みではありませんか。コンシーラーで隠しきれないクマや目の下のたるみは、メイクだけでは根本的に解消しにくい悩みです。クマ治療として代表的な術式には脱脂、脂肪注入の同時施術、そしてハムラ法がありますが、それぞれの違いがわからず迷っている方も多いのではないでしょうか。当記事ではリノクリニック東銀座の診療経験をもとに、各術式の仕組み・メリット・デメリット・費用目安・ダウンタイムまでを詳しく比較します。自分に合うクマ取り治療を見極めるための判断材料として、ぜひ最後までお読みください。
この記事でわかること
・クマ取り脱脂単体と脂肪注入同時施術の具体的な違い
・ハムラ法と脱脂の適応や仕上がりの差
・術式ごとの費用目安やダウンタイムの比較
・自分の症状に合った術式を選ぶための判断基準
目次
クマの原因と脱脂が必要な理由
目の下のクマには大きく分けて青クマ、茶クマ、黒クマの3種類があります。青クマは血行不良によって皮下の静脈が透けて見える状態で、茶クマは色素沈着が原因です。一方、多くの方がクマ取り手術を検討する原因となるのが黒クマです。黒クマは眼窩脂肪と呼ばれる目の下の脂肪が加齢によって前方に突出し、その下に影ができることで黒く見える構造的なクマです。
当院での診療経験では、20代後半から30代にかけて「寝ても目の下のふくらみが消えない」「実年齢より老けて見られる」というご相談が増える傾向にあります。この眼窩脂肪の突出は骨格や脂肪量に個人差があるため、セルフケアやスキンケアだけでは改善が難しいケースがほとんどです。
脱脂とは、この突出した眼窩脂肪を取り除く手術を指します。下まぶたの裏側である結膜からアプローチする経結膜脱脂法が主流で、皮膚の表面に傷が残らない点が大きな特徴です。日本形成外科学会のガイドラインでも、目の下のふくらみに対しては眼窩脂肪の適切な処理が重要であると示されています。ただし脱脂だけで十分な改善が得られるケース、脂肪注入やハムラ法を組み合わせたほうがよいケースがあり、症状に応じた術式選択が仕上がりを左右します。
脱脂と脂肪注入の同時施術の特徴
同時施術の仕組み
脱脂と脂肪注入の同時施術とは、経結膜脱脂法で眼窩脂肪を除去すると同時に、目の下のくぼみや頬との境目にあるゴルゴラインに脂肪を注入して滑らかな輪郭を作る方法です。脂肪は太ももや腹部など、ご自身の他の部位から吸引して使用するため、異物反応が起こりにくいというメリットがあります。
脱脂のみの施術では、脂肪を取り除いた後にくぼみが目立ってしまうリスクがあります。特にもともと頬の脂肪が少ない方、目の下と頬の境界にくぼみがある方は、脱脂だけでは「やつれた印象」になりやすい傾向があります。当院の医師によると、こうしたケースでは脂肪注入を同時に行うことでボリュームの再配分ができ、自然で若々しい目元に近づけることが期待できます。
同時施術のメリットとデメリット
同時施術のメリットとしてまず挙げられるのが、ダウンタイムを一度にまとめられることです。脱脂と脂肪注入を別々に行うと手術が2回必要になり、身体への負担や通院回数が増えます。同時に行えば麻酔も一度で済むため、患者様の負担を軽減できます。
一方で、注入した脂肪には定着率の問題があります。一般的に注入した脂肪のうち定着するのは約50から70パーセント程度といわれており、効果には個人差があります。思ったほど脂肪が定着しなかった場合は追加注入が必要になることもあります。また、脂肪採取部位に小さな傷や内出血ができるため、脱脂単体よりもダウンタイムがやや長くなる点にも注意が必要です。
費用目安としては、脱脂単体が20万から40万円程度、脂肪注入を同時に行う場合はさらに20万から40万円程度が加算されることが多く、合計で40万から80万円程度が一般的な相場です。確定金額はカウンセリングでご案内いたします。
ハムラ法との違いと適応の判断
ハムラ法と裏ハムラ法の仕組み
ハムラ法は、突出した眼窩脂肪を除去するのではなく、脂肪を目の下のくぼんだ部分に移動させて固定する術式です。脂肪の再配置によってふくらみとくぼみの両方を同時に改善できることが最大の特徴です。
ハムラ法には皮膚側から切開する表ハムラ法と、結膜側からアプローチする裏ハムラ法の2種類があります。表ハムラ法は皮膚のたるみが強い場合に余分な皮膚も同時に切除できるメリットがありますが、下まぶたの外側に細い傷が残ります。裏ハムラ法は皮膚に傷が残らないものの、皮膚のたるみを処理することはできません。
脱脂プラス脂肪注入とハムラ法の違い
脱脂と脂肪注入の同時施術とハムラ法は、目指す仕上がりは似ていますが、アプローチの方法に大きな違いがあります。脱脂プラス脂肪注入は「取って足す」手法であり、不要な脂肪を除去してから別の部位から採取した脂肪を注入します。ハムラ法は「移動する」手法で、もともとある眼窩脂肪を移動させるため、脂肪の定着率の問題が生じません。
当院での診療経験では、30代から40代で目の下のふくらみとくぼみの両方がある方にはハムラ法が適していることが多い傾向があります。一方、20代後半で脂肪の突出がメインの悩みで頬のくぼみがそれほど深くない方には、脱脂単体もしくは必要に応じて少量の脂肪注入を同時に行う方法が適しているケースが見られます。
皮膚のたるみが強い50代以上の方では、表ハムラ法を選択することで余剰皮膚の処理も含めた総合的な若返りが期待できます。ただし、いずれの術式も適応の判断には実際の症状の診察が不可欠です。写真だけでは判断できないことも多いため、医師による直接の診察をおすすめしています。
費用とダウンタイムの比較
ハムラ法の費用目安は30万から60万円程度、裏ハムラ法も同程度の価格帯であることが一般的です。脱脂と脂肪注入の同時施術と比較すると、脂肪採取の工程がない分、ハムラ法のほうがやや安くなる場合もあります。確定金額は症状や施術範囲によって異なりますので、カウンセリングでご案内いたします。
ダウンタイムについては、経結膜脱脂法の場合は術後1から2週間で約8割程度の腫れが落ち着く方が多いです。脂肪注入を同時に行った場合は脂肪採取部位の内出血も加わるため、2から3週間程度を見込んでおくとよいでしょう。ハムラ法は組織の剥離範囲が広いため、腫れや内出血が引くまでに2から4週間程度かかることがあります。表ハムラ法では抜糸までに約1週間を要します。いずれの術式もメイクで腫れを隠せるようになるまでの期間には個人差がありますが、術後1週間程度で日常生活に復帰される方が多い印象です。
術式選びの判断基準と注意点
自分に合うクマ取りの術式を選ぶ際には、以下のようなポイントを整理して医師に相談することが大切です。
STEP 1|自分のクマの種類を把握する
まず、自分のクマが脂肪の突出による黒クマなのか、色素沈着による茶クマなのか、血行不良による青クマなのかを確認しましょう。手術の適応があるのは主に脂肪の突出やたるみが原因の黒クマです。茶クマや青クマの場合は、レーザー治療や内服治療など別のアプローチが適していることがあります。
STEP 2|ふくらみとくぼみのバランスを確認する
目の下のふくらみだけが気になる場合は脱脂単体で十分なケースがあります。ふくらみに加えてゴルゴラインや目の下のくぼみも気になる場合は、脂肪注入の同時施術やハムラ法が候補になります。鏡を見て上を向いたときと正面を向いたときで目の下の印象がどう変わるかを観察しておくと、カウンセリングの際に伝えやすくなります。
STEP 3|皮膚のたるみの有無を確認する
ほうれい線が深い、フェイスラインがぼやけるといった全体的なたるみの兆候がある方は、目の下の皮膚にもたるみが出ている可能性があります。皮膚のたるみが強い場合は表ハムラ法が適応になりやすく、たるみがほとんどない場合は裏ハムラ法や経結膜脱脂が選択肢となります。
STEP 4|ダウンタイムの許容範囲を決める
仕事や日常生活への影響をどの程度許容できるかも重要な判断材料です。ダウンタイムを最小限に抑えたい場合は経結膜脱脂法が適しています。多少のダウンタイムを許容できるならば、より根本的な改善を見込めるハムラ法や脂肪注入の同時施術も視野に入れてよいでしょう。
リノクリニック東銀座では、カウンセリングの際に患者様の骨格や脂肪量、皮膚の状態を総合的に診察し、最適な術式をご提案しています。日本美容外科学会の知見も踏まえ、エビデンスに基づいた治療計画を立てることを大切にしています。
クマ脱脂や脂肪注入の術後経過
術後の経過を事前に知っておくことで、安心して手術に臨むことができます。ここでは代表的な経過をご紹介します。
術後当日から3日目は腫れや内出血がピークを迎えることが多いです。冷却を適切に行い、頭を高くして休むことで症状の軽減が期待できます。血流を促進する入浴や激しい運動、飲酒は術後1週間程度控えていただくことを推奨しています。
術後1週間が経過すると、多くの方が日常生活に復帰できる程度まで腫れが落ち着きます。メイクは施術箇所を避ければ翌日から可能なケースが多いですが、術式によって異なりますので医師の指示に従ってください。表ハムラ法の場合は抜糸後からメイクが可能となります。
術後1か月を過ぎると腫れや内出血はほぼ消失し、仕上がりの形が見えてきます。脂肪注入を行った場合は、注入脂肪の定着が安定するまで約3か月を要します。当院の医師によると、最終的な仕上がりの評価は術後3から6か月後に行うことが適切です。
術後に「思っていたより効果が少ない」と感じる場合でも、腫れが完全に引いていない段階では正確な判断ができません。焦らず経過を見守りながら、定期的な診察を受けていただくことが大切です。効果には個人差がありますので、経過の中で気になることがあれば遠慮なく医師にご相談ください。
よくある質問
Q. 目の下のクマがコンシーラーでも隠せません。脱脂だけで改善しますか。
A. 脂肪の突出が原因の黒クマであれば、脱脂で改善が見込めます。ただし目の下にくぼみがある場合は脂肪注入の同時施術のほうが自然な仕上がりになることがあります。カウンセリングで症状を診察し、最適な方法をご提案いたします。効果には個人差があります。
Q. 脱脂と脂肪注入の同時施術とハムラ法では、どちらが自然な仕上がりになりますか。
A. どちらも自然な仕上がりを目指せる術式です。ハムラ法は自分の脂肪を移動するため定着率の心配がなく、脂肪注入は注入量の微調整がしやすいメリットがあります。骨格や脂肪量によって適応が異なりますので、医師の診察を受けたうえで判断されることをおすすめします。
Q. 目の下のたるみと目の下のふくらみが同時にありますが、一度の手術で治せますか。
A. 皮膚のたるみと脂肪の突出が同時にある場合は、表ハムラ法で両方を同時に改善することが可能です。症状の程度によっては脱脂と脂肪注入を組み合わせたアプローチが適することもあります。確定金額を含め、カウンセリングで詳しくご案内いたします。
まとめ
- 黒クマの原因は眼窩脂肪の突出であり、セルフケアでの改善は難しい
- 脂肪の突出がメインの悩みであれば脱脂単体が第一選択となる
- くぼみやゴルゴラインもある場合は脂肪注入の同時施術が有効
- ハムラ法は脂肪を移動させるため定着率の心配がなく、ふくらみとくぼみを同時に改善できる
- 皮膚のたるみが強い場合は表ハムラ法が適応になりやすい
- 術式ごとにダウンタイムや費用が異なるため、自分の症状と生活スタイルに合った選択が大切
目の下のクマは見た目年齢を大きく左右する部位であり、適切な術式を選ぶことで自然な若返りが期待できます。ご自身の症状にどの術式が合うかは実際の診察で判断することが最も確実です。気になる方はお気軽にご相談ください。
当院のご案内
リノクリニック東銀座はクマ取りをはじめとする目元の若返り治療に対応しております。外科専門医である院長が症状を丁寧に診察し、脱脂、脂肪注入、ハムラ法の中から最適な術式をご提案いたします。初診のご予約はこちら(WEB予約24時間受付)からお気軽にお申し込みください。
監修者情報

宮﨑 邦夫
リノクリニック東銀座 院長【資格・所属学会】
日本外科学会専門医 / 日本外科学会会員 / 日本形成外科学会会員 / 日本頭蓋顎顔面外科学会会員 / 日本美容外科学会会員
消化器外科・心臓血管外科・呼吸器外科・小児外科など外科研修ののち、外科専門医を取得。その後、形成外科で6年、美容外科で7年実績を積み、リノクリニック東銀座を開業、院長を務める。美容外科の技術は韓国や台湾、アメリカなどへ出向き、良質な技術を取り入れて日々の診療に生かしている。 2014年から在籍していた湘南美容クリニックでは指導医として若手美容外科医の教育にも尽力し、同院で行われた美容外科コンテストで2年連続ではグランプリを獲得。次の東京美容外科では骨切りメニューの立ち上げを行い、スタッフ教育にも尽力した。
監修日:2026.07.12



