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気づきにくい“デリケートゾーン”の変化
女性の体は年齢やホルモンバランス、出産、生活習慣などによって少しずつ変化していきます。
中でも「デリケートゾーン」と呼ばれる陰部の変化は、自分では見えにくく、また他人と比較する機会もないため、違和感を感じても「こんなものかな」と見過ごしてしまうことが多い部分です。
その中で意外と多くの女性が悩んでいるのが、小陰唇(しょういんしん)――いわゆる“びらびら”の形や大きさに関するトラブルです。
「びらびらが大きい」「左右差がある」「黒ずんでいる」などの理由で、痛みや不快感、見た目のコンプレックスを感じる方も少なくありません。
そうした状態を改善するために行われるのが小陰唇縮小術です。
当院(リノクリニック東銀座)では、20代から50代まで幅広い年代の女性がカウンセリングに来院されています。
この記事では、女性が気づきにくいデリケートゾーンの変化と、小陰唇縮小症・小陰唇縮小術について、手術経験の豊富な宮崎医師が詳しく解説します。
小陰唇とは?その役割と構造
まず「小陰唇」とは、外陰部のうち、外側の大きな皮膚のひだである大陰唇の内側にある薄いヒダ状の部分を指します。
左右一対になっており、膣口や尿道口を保護し、外部からの摩擦や雑菌の侵入を防ぐ役割を持っています。
小陰唇の形や大きさは、人によって驚くほど違います。
ほとんど見えないほど小さい人もいれば、大陰唇からはみ出すほど発達している人もいます。
こうした個人差はすべて正常の範囲内ですが、生活の中で摩擦や痛み、炎症が起きるほど大きくなると「小陰唇肥大」と呼ばれます。
小陰唇肥大の原因とは
小陰唇が肥大する原因はさまざまですが、主なものは以下の通りです。
1. 先天的な形の違い
生まれつき左右差がある、あるいは大きめに発達していることがあります。これは体質的なもので病気ではありません。
当院でも、「片側だけ大きくて悩んでいる」「両方が大きい」など、左右差に関する相談が多く寄せられます。
2. 思春期以降のホルモン変化
女性ホルモン(エストロゲン)の影響により、思春期を迎えると小陰唇が成長しやすくなります。
成長の度合いは人それぞれで、特に第二次性徴期に目立つようになることもあります。
「なんとなくデリケートゾーンを見たときに、何かが出ている」と気づくのはこの時期に多いです。
3. 出産や加齢による変化
出産や加齢により皮膚の弾力が低下し、小陰唇が伸びたり、黒ずみが強くなることがあります。
また、摩擦によって角質が厚くなることもあります。
4. 衣類による慢性的な摩擦
きつい下着やデニムなど、デリケートゾーンを圧迫する服装を長時間身につけていると、小陰唇が刺激を受けて肥大化しやすくなります。
近年ではヨガやピラティスなど、タイトなウェアを着るスポーツをする女性も増えており、ぴったりした服装での摩擦による「びらびらの肥大」が起こるケースも見られます。
5. 自己処理や清潔習慣の影響
脱毛や洗いすぎによる刺激も、皮膚の炎症や色素沈着の原因となり得ます。




