院長コラム
「歯並びが悪いのか、あごの位置がずれているのか、自分ではわからない」
「矯正歯科に通っているけど、手術が必要と言われた」
「両顎手術と歯列矯正、どちらを選べばいいのか知りたい」
噛み合わせや顔の歪みに悩んでいる方のなかには、歯列矯正だけで解決できるケースと、顎矯正手術(OGS)が必要なケースがあります。両者はアプローチがまったく異なるため、正しく理解した上で選択することが大切です。
この記事では、顎矯正手術と歯列矯正の違い・それぞれの適応・どちらを選ぶべきかの判断基準を解説します。
目次
この記事でわかること
- 顎矯正手術(OGS)と歯列矯正の基本的な違い
- それぞれの適応症例
- どちらを選ぶべきかの判断基準
- 手術と矯正を併用するケースについて
歯列矯正の特徴と適応症例
歯列矯正は、ブラケット(ワイヤー)やマウスピースを使って歯の位置を動かし、噛み合わせと歯並びを改善する治療です。矯正歯科で行われ、治療期間は一般的に1〜3年程度です。
歯列矯正で改善できるのは「歯の位置」です。歯がガタガタに並んでいる・歯と歯の間に隙間がある・軽度の出っ歯や受け口など、骨格自体に大きな問題がない場合に有効です。
顎矯正手術の特徴と適応症例
顎矯正手術(Orthognathic Surgery)は、上顎骨と下顎骨を骨切りして正しい位置に再配置する手術です。骨格そのものを動かすため、歯列矯正だけでは改善できない骨格性の問題に対応します。
手術は全身麻酔で行い、口腔内からアプローチするため顔の表面に傷跡は残りません。手術時間は3〜5時間程度です。
噛み合わせの改善だけでなく、顔貌(顔の見た目)のバランス改善にも大きな効果があります。
顎矯正手術と歯列矯正の比較
歯列矯正
・治療対象:歯の位置
・治療方法:ブラケット・マウスピース
・治療期間:1〜3年
・対応できる問題:歯並びの乱れ・軽度の噛み合わせ異常
・骨格の変化:なし
・顔貌への効果:軽微
・費用:60万〜120万円程度(自費)
・入院:不要
顎矯正手術(OGS)
・治療対象:骨格(上顎・下顎の位置)
・治療方法:骨切り手術+前後の歯列矯正
・治療期間:手術自体は1日。前後の矯正を含め1〜3年
・対応できる問題:骨格性の上下顎のずれ・重度の噛み合わせ異常
・骨格の変化:あり(骨を移動・再配置)
・顔貌への効果:大きい
・費用:要確認(保険適用の場合あり)
・入院:日帰り〜1泊
当院の料金についてはこちらをご確認ください
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顎矯正手術と歯列矯正の選び方
歯列矯正が適しているケース
- 歯並びの乱れが主な問題で、骨格に大きなずれがない
- 軽度の出っ歯や受け口で、歯の移動だけで改善が見込める
- 顔の骨格バランスには満足しており、歯並びだけ整えたい
- 手術は避けたいが、噛み合わせを改善したい
歯列矯正だけで十分かどうかは、セファロ分析(頭部X線規格写真の分析)で骨格と歯の位置関係を調べることで判断できます。
顎矯正手術が適しているケース
- 上顎と下顎の前後・上下の位置関係に大きなずれがある
- 歯列矯正だけでは噛み合わせの改善が不十分と診断されている
- 骨格性の受け口(下顎前突)・出っ歯(上顎前突)がある
- 開咬(奥歯で噛んでも前歯が閉じない状態)がある
- 左右の顎が非対称(顔の歪み)で、骨格レベルの修正が必要
- 噛み合わせだけでなく、顔貌のバランスも改善したい
特に以下のケースは、歯列矯正だけでは解決が難しいため手術が検討されます。
- 下顎が大きく前に出ている(しゃくれ)
- 上顎が引っ込んでいる(中顔面の後退)
- あごが極端に長い・短い
- 顔の左右差が大きい
「矯正歯科で手術を勧められたけど迷っている」という方は、当院でもセカンドオピニオンとしてご相談いただけます。
カウンセリングのご予約はこちら(WEB予約24時間受付)
歯列矯正と手術の併用治療
従来の顎矯正手術では、まず術前矯正(6ヶ月〜1年)を行って歯を並べてから手術し、その後に術後矯正を行うのが一般的でした。
近年では「サージェリーファースト」という、術前矯正を省略または短縮してまず手術を行い、その後に矯正で仕上げるアプローチも広がっています。
サージェリーファーストのメリット
・治療全体の期間が短縮される
・手術後すぐに顔貌・噛み合わせの改善を実感できる
・術前矯正で一時的に噛み合わせが悪化する期間を回避できる
サージェリーファーストの適応は症例によって異なります。当院では矯正歯科との連携のもと、患者様に最適な治療順序をご提案しています。
顎矯正手術の保険適用について
顎矯正手術は、顎変形症(がくへんけいしょう)と診断された場合に健康保険が適用される場合があります。
保険適用の条件
・顎変形症の診断が下りていること
・指定自立支援医療機関(矯正歯科)と連携した治療計画であること
・手術を行う医療機関が保険対応であること
保険適用になるかどうかは、顎の状態や診断名によって異なります。保険適用の可否についても初診時にご確認いただけます。
顎変形症の保険適用に関する制度の詳細は、厚生労働省の以下のページで確認できます。
厚生労働省「診療報酬の算定方法」(医科点数表)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00045.html
当院の保険診療についてはこちら
https://lino.clinic/insurance/
よくある質問
Q. 矯正歯科で「手術が必要」と言われましたが、本当に手術しないといけませんか?
A. 骨格性の問題が大きい場合、歯列矯正だけでは噛み合わせ・顔貌を十分に改善できないことがあります。当院でも骨格の評価ができますので、セカンドオピニオンとしてご相談ください。
Q. 手術と矯正、どちらから始めるのですか?
A. 従来は術前矯正→手術→術後矯正の順が一般的です。サージェリーファーストの場合は手術を先行します。どちらが適しているかは症例によって異なります。
Q. 手術のダウンタイムはどのくらいですか?
A. 外出可能になるまで約2〜3週間、完成までは6ヶ月〜1年が目安です。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
「両顎手術のダウンタイムはどのくらい?期間と経過を解説」
まとめ
- 歯列矯正は「歯の位置」を動かす治療。骨格に問題がない場合に適している
- 顎矯正手術(OGS)は「骨格の位置」を修正する手術。骨格性のずれがある場合に必要
- 骨格と歯の問題が複合しているケースでは、手術と矯正の併用が最も効果的
- 保険適用の可能性があるため、費用面でも初診で確認する価値がある
- 迷っている方はセカンドオピニオンとして当院でもご相談可能
「自分の場合は矯正だけで十分なのか、手術が必要なのか」を正確に知るには、CT撮影・セファロ分析による骨格の評価が必要です。まずはカウンセリングでご相談ください。
リノクリニック東銀座での両顎手術
当院では両顎手術(顎矯正手術)に対応しています。CT撮影・セファロ分析による精密な骨格評価をもとに、矯正歯科との連携体制で包括的な治療計画をご提案します。
当院の輪郭整形の症例写真はこちら
https://lino.clinic/case/rinkaku/
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この記事は医療広告ガイドラインに基づき、正確な情報提供を目的として作成しています。個々の症状・適応については医師の診断をもとに判断します。
監修者情報

宮﨑 邦夫
リノクリニック東銀座 院長【資格・所属学会】
日本外科学会専門医 / 日本外科学会会員 / 日本形成外科学会会員 / 日本頭蓋顎顔面外科学会会員 / 日本美容外科学会会員
消化器外科・心臓血管外科・呼吸器外科・小児外科など外科研修ののち、外科専門医を取得。その後、形成外科で6年、美容外科で7年実績を積み、リノクリニック東銀座を開業、院長を務める。美容外科の技術は韓国や台湾、アメリカなどへ出向き、良質な技術を取り入れて日々の診療に生かしている。 2014年から在籍していた湘南美容クリニックでは指導医として若手美容外科医の教育にも尽力し、同院で行われた美容外科コンテストで2年連続ではグランプリを獲得。次の東京美容外科では骨切りメニューの立ち上げを行い、スタッフ教育にも尽力した。
監修日:2026.04.26



