院長コラム
糸リフトの施術を検討しているけれど、直後の腫れがどの程度なのか不安でお悩みではありませんか。糸リフト直後の腫れや経過写真を事前に確認しておきたいという声は、当院でも非常に多くいただいています。たるみ改善効果が期待できる糸リフトですが、施術後にどのような変化が起こるのか、腫れはいつ引くのか、ダウンタイム中の過ごし方はどうすればよいのかなど、初めての方には分からないことが多いものです。この記事では、当院での診療経験をもとに、糸リフト直後から完成までの腫れの経過を日数別に詳しく解説します。経過写真で確認すべきポイントや、腫れを最小限に抑えるためのセルフケア方法もお伝えしますので、ぜひ施術前の参考にしてください。効果には個人差がありますが、具体的な日数や症状の目安を知っておくことで、安心して施術に臨んでいただけるはずです。
目次
この記事でわかること
- 糸リフト直後から完成までの腫れの経過と日数別の変化
- 経過写真で確認すべき正常な腫れと注意が必要な症状の違い
- 腫れを早く引かせるためのダウンタイム中のセルフケア方法
- 当院に寄せられる糸リフトの腫れに関するよくある質問と回答
糸リフト直後に起こる腫れの原因
糸リフトは、皮下組織にコグと呼ばれる突起のついた医療用の吸収糸を挿入し、たるんだ皮膚や脂肪を物理的に引き上げる施術です。メスを使わずにフェイスラインのたるみを改善できるため、近年人気が高まっています。しかし、糸を挿入する際には針やカニューレで皮下にトンネルを作る必要があり、この過程で周囲の組織に微細な損傷が生じます。この損傷に対する身体の自然な防御反応として、炎症が起こり腫れが発生するのです。
腫れが起こるメカニズム
糸を挿入すると、皮下組織では血管やリンパ管が一時的に傷つきます。傷ついた組織を修復するために、血液やリンパ液が周囲に集まり、これがむくみや腫れとして表面に現れます。また、コグ付きの糸が周囲の組織をしっかりと把持することで、組織に物理的なテンションがかかり、これも腫れ感やつっぱり感の原因となります。当院の医師によると、腫れの程度は使用する糸の本数や種類、挿入する層の深さ、そして患者様の体質によって大きく異なります。一般的には片側あたり3本から6本程度の糸を使用しますが、本数が多いほど組織への刺激が増えるため、腫れが出やすい傾向にあります。
腫れと内出血の違い
腫れと混同されやすいのが内出血です。腫れは組織内に水分が貯留した状態であるのに対し、内出血は血管が損傷して皮下に血液が漏れ出た状態を指します。内出血は黄色から紫色の変色として現れ、腫れとは別の経過をたどります。内出血は通常1週間から2週間程度で自然に吸収されますが、コンシーラーやファンデーションで隠せる程度であることがほとんどです。
経過写真で見る腫れの日数別変化
糸リフト直後から完成までの腫れの変化は、大きく4つの段階に分けることができます。経過写真を確認する際は、それぞれの時期にどのような状態が正常であるかを理解しておくことが大切です。当院での診療経験をもとに、日数別の典型的な経過をご紹介します。
施術直後から3日目まで
糸リフト直後は、局所麻酔の影響もあり、施術部位がふっくらと膨らんだ状態になります。経過写真で見ると、頬やフェイスラインが通常より一回り大きく見えることが多いです。腫れのピークは施術後24時間から72時間、つまり1日目から3日目にかけてです。この時期は顔全体がむくんだような印象になり、特にこめかみ付近の糸の挿入部位や頬の引き上げ部位に腫れが集中します。痛みについては、鎮痛剤で十分にコントロールできる程度で、強い痛みが続くことはほとんどありません。当院では施術後に鎮痛剤と抗生物質を処方し、腫れと感染のリスクを最小限に抑えるようにしています。
4日目から7日目まで
施術後4日目頃から腫れは徐々に引き始めます。経過写真を比較すると、3日目と比べて明らかにすっきりした印象になってきます。この時期には全体の腫れの約5割から6割が落ち着くことが多く、マスクを着用すれば外出や軽い仕事への復帰が可能になる方がほとんどです。ただし、口を大きく開ける動作や強い表情筋の動きはまだ控えていただくようお願いしています。つっぱり感は残りますが、日を追うごとに軽減していきます。
2週間目から1か月目まで
術後2週間が経過すると、腫れの約8割から9割が引き、フェイスラインの引き上がり効果が実感できるようになります。経過写真ではビフォーアフターの違いがはっきりと分かる時期です。ただし、まだわずかなむくみが残っていることがあり、朝起きた直後に気になる方もいらっしゃいます。1か月目にはほぼ完成に近い状態となり、糸のコグが周囲の組織としっかりと馴染んでいきます。日本美容外科学会(JSAPS)の学術報告でも、糸リフトの最終的な仕上がりの評価は術後1か月以降が適切とされています。
1か月目から3か月目まで
術後1か月から3か月にかけて、糸の周囲にコラーゲンが新たに産生されるリモデリング効果が加わります。これにより、物理的な引き上げ効果に加えて、肌のハリや弾力の改善も実感できるようになります。経過写真で3か月後の状態を見ると、自然でありながらしっかりとしたリフトアップが確認できます。この時期が糸リフトの効果を最も実感しやすいタイミングといえるでしょう。
糸リフト後の腫れを抑える方法
ダウンタイム中の過ごし方によって、腫れの程度や回復の早さは変わります。当院では施術後に詳しいアフターケアの説明を行っていますが、ここでは特に重要なポイントをご紹介します。
冷却と安静のポイント
施術直後から3日間は、患部を適度に冷やすことが腫れの軽減に効果的です。ただし、氷を直接あてるのではなく、タオルで包んだ保冷剤を使用し、1回あたり15分から20分程度を目安にしてください。過度な冷却は血流を阻害し、かえって回復を遅らせる可能性があります。また、就寝時は枕を高めにして頭の位置を心臓より高く保つと、顔への血流が抑えられて腫れが引きやすくなります。
避けるべき行動
STEP 1|術後3日間は入浴を控える
シャワーは翌日から可能ですが、長時間の入浴やサウナは血行を促進して腫れを悪化させるため、少なくとも3日間は控えてください。
STEP 2|1週間は飲酒を避ける
アルコールは血管を拡張させるため、内出血や腫れを増悪させる原因になります。術後1週間は飲酒を控えることを強くお勧めします。
STEP 3|2週間は激しい運動を控える
ジョギングや筋力トレーニングなどの激しい運動は、血圧の上昇や発汗を伴うため、術後2週間は控えてください。軽いウォーキング程度であれば術後1週間頃から可能です。
STEP 4|1か月間は強い刺激を避ける
顔のマッサージや歯科治療で大きく口を開ける行為、うつぶせ寝などは、糸の位置がずれる原因になることがあります。術後1か月間はこれらの行為を避けてください。
リノクリニック東銀座では、患者様一人ひとりの状態に合わせて具体的な注意事項をお伝えしています。不安な点があれば、術後の診察時に遠慮なくご相談ください。
経過写真で判断する注意すべき腫れ
糸リフト直後の腫れの大部分は正常な経過ですが、中にはすぐに医師に相談すべき症状もあります。経過写真を撮影しておくと、変化を客観的に記録でき、万が一の際にも医師に正確な情報を伝えることができます。
正常な腫れの特徴
正常な腫れは、左右おおむね対称に現れ、日を追うごとに少しずつ軽減していきます。触ると柔らかく、強い熱感や激しい痛みは伴いません。経過写真で日ごとの変化を記録すると、確実に改善に向かっていることが確認できます。当院の医師によると、正常な経過であれば、3日目をピークに毎日わずかずつでも腫れが引いていくのが特徴です。
受診が必要な症状
以下のような症状がある場合は、速やかに施術を受けたクリニックに連絡してください。まず、術後3日目以降も腫れが増大し続ける場合です。これは感染や血腫の可能性があります。次に、施術部位に強い熱感や発赤が広がっている場合も注意が必要です。また、片側だけが極端に腫れている、膿のような分泌物がある、38度以上の発熱がある場合も早急な受診が必要です。リノクリニック東銀座では、術後の経過に不安がある場合は診察時間外でもご連絡いただける体制を整えています。
経過写真の撮り方のコツ
正確な経過を記録するために、毎日同じ条件で撮影することが重要です。自然光のもと、正面と左右45度の3方向から撮影してください。撮影する時間帯も統一すると、むくみの影響を排除した比較ができます。当院では術前術後の写真撮影を行っていますが、ご自身でも記録しておくと、回復の進み具合を客観的に確認できて安心です。
糸リフトの腫れに関する当院の方針
リノクリニック東銀座では、糸リフトの施術において、腫れを最小限に抑えるための工夫を複数取り入れています。当院では、患者様の皮膚の厚さや脂肪の量、たるみの程度を丁寧にカウンセリングで評価し、最適な糸の種類と本数を選定しています。必要以上に多くの糸を挿入することは腫れの増大につながるため、効果と負担のバランスを重視しています。
また、挿入時のテクニックとして、鋭針ではなく先端が丸いカニューレを使用する場合は、血管損傷のリスクが低減し、内出血や腫れが軽減される傾向にあります。使用する糸の素材についても、PDO(ポリジオキサノン)やPCL(ポリカプロラクトン)など、吸収性や持続期間の異なる素材をご用意しており、患者様のご要望に応じてご提案しています。費用の目安としては、使用する糸の種類や本数によって異なりますが、糸リフトは1本あたり1万5千円から4万円程度が参考価格です。確定金額はカウンセリングにてご案内いたします。
なお、糸リフトの効果の持続期間は一般的に1年から2年程度とされていますが、効果には個人差があります。施術前のカウンセリングでは、期待できる効果やリスクについても正直にお伝えし、患者様が十分に納得された上で施術を受けていただくことを大切にしています。
よくある質問
Q. 糸リフト直後の腫れはどのくらいで引きますか。
A. 腫れのピークは施術後1日目から3日目で、1週間程度で約5割から6割が落ち着きます。2週間後には8割から9割の腫れが引き、1か月後にはほぼ完成に近い状態になります。ただし回復のスピードには個人差があり、体質や使用する糸の本数によっても異なります。効果には個人差があります。
Q. 糸リフト後の腫れが目立つ間は仕事を休んだ方がよいですか。
A. 当院での診療経験では、多くの方がマスクを着用すれば術後3日から5日程度で仕事に復帰されています。デスクワークであれば翌日から可能な場合もあります。接客業など顔が目立つお仕事の方は、余裕をもって1週間程度のお休みを確保されることをお勧めします。
Q. 経過写真を見ると左右差があるのですが大丈夫ですか。
A. 術後早期には左右で腫れの出方に差が生じることがあり、これは正常な経過の範囲内です。もともとの顔の骨格や脂肪の付き方に左右差がある場合、腫れ方にも差が出やすくなります。多くの場合は腫れが引くにつれて左右差も落ち着いていきますが、1か月経過しても気になる場合は当院にご相談ください。
まとめ
糸リフト直後の腫れと経過について、要点を整理します。
- 腫れのピークは施術後1日目から3日目で、1週間で約5割から6割が軽減する
- 経過写真は毎日同じ条件で撮影し、回復の記録として活用する
- 冷却、安静、飲酒の制限、激しい運動の回避が腫れの軽減に有効である
- 3日目以降も腫れが増大する場合や強い熱感がある場合は早急に受診する
- 最終的な仕上がりの評価は術後1か月以降が適切である
- 効果には個人差があるため、事前のカウンセリングで十分な説明を受けることが大切である
糸リフトは適切な施術とアフターケアを行えば、ダウンタイムも比較的短く、自然なリフトアップ効果が期待できる施術です。腫れや経過に不安がある方は、まずはカウンセリングで医師に直接ご相談いただくことをお勧めします。
当院のご案内
リノクリニック東銀座は、糸リフトをはじめとする美容外科診療を提供しています。外科専門医の資格を持つ医師が、患者様一人ひとりのお悩みに合わせた施術プランをご提案いたします。カウンセリングでは、施術の効果やリスク、ダウンタイムについて丁寧にご説明します。初診のご予約はこちら(WEB予約24時間受付)。
監修者情報

宮﨑 邦夫
リノクリニック東銀座 院長【資格・所属学会】
日本外科学会専門医 / 日本外科学会会員 / 日本形成外科学会会員 / 日本頭蓋顎顔面外科学会会員 / 日本美容外科学会会員
消化器外科・心臓血管外科・呼吸器外科・小児外科など外科研修ののち、外科専門医を取得。その後、形成外科で6年、美容外科で7年実績を積み、リノクリニック東銀座を開業、院長を務める。美容外科の技術は韓国や台湾、アメリカなどへ出向き、良質な技術を取り入れて日々の診療に生かしている。 2014年から在籍していた湘南美容クリニックでは指導医として若手美容外科医の教育にも尽力し、同院で行われた美容外科コンテストで2年連続ではグランプリを獲得。次の東京美容外科では骨切りメニューの立ち上げを行い、スタッフ教育にも尽力した。
監修日:2026.05.27



