院長コラム
脇の臭いが気になって人との距離を取ってしまう、制汗剤を塗っても効かない、汗ジミが服に残って恥ずかしいといったお悩みはありませんか。ワキガの手術を検討しているものの、日帰りで受けられるのか、当日はどのような流れで進むのか不安を感じている方も多いのではないでしょうか。腋臭症は適切な手術によって臭いの原因であるアポクリン汗腺を除去し、症状の大幅な改善が期待できる疾患です。しかし手術と聞くと入院が必要なのではないか、仕事はいつから復帰できるのかなど疑問は尽きません。この記事では、リノクリニック東銀座で行っているワキガ手術の日帰り当日の流れを、来院前の準備から帰宅後のケアまで時系列に沿って詳しく解説します。記事を読み終えるころには、手術当日の全体像が明確になり、安心して受診の一歩を踏み出していただけるはずです。
目次
この記事でわかること
- ワキガの日帰り手術で当日に行われる具体的な流れ
- 手術前後に気をつけるべきポイントと準備すること
- 術後の経過や仕事復帰までの目安となる期間
- 保険適用で手術を受ける場合の費用の目安
ワキガ手術を日帰りで受ける条件
ワキガ手術は入院が必要だと思われがちですが、保険適用で行われる皮弁法であっても日帰りで受けられるケースが多くあります。リノクリニック東銀座でも原則として日帰り手術を基本としており、当院での診療経験では多くの患者様が手術当日にご帰宅されています。
日帰り手術が可能な理由
皮弁法はワキの皮膚を切開し、裏側にあるアポクリン汗腺を医師が目視で確認しながら丁寧に除去する方法です。手術は局所麻酔下で行われるため全身麻酔のような大掛かりな管理が不要であり、手術時間も片側およそ40分から60分程度で済みます。両側を同日に行う場合でも合計2時間前後で完了するため、術後の安静確認を経てその日のうちにお帰りいただけます。ただし重度の基礎疾患をお持ちの方や出血傾向のある方は、事前の検査結果によっては入院対応をご提案することもあります。
手術前に確認されること
日帰り手術を安全に行うために、事前のカウンセリングでは以下のことを確認します。現在服用中のお薬の有無、特に血液をサラサラにする薬を飲んでいる場合は一定期間の休薬が必要になることがあります。また過去にアレルギー反応を起こした経験があるか、麻酔への既往歴なども重要な情報です。人に臭いを指摘された経験がある方や、自分では臭いが強いと感じているが本当にワキガなのか分からないという方も、まずはカウンセリングの際にガーゼテストなどの客観的な評価を行い、手術の適応を判断いたします。
当日の手術の流れを徹底解説
ここからはワキガ手術の当日に行われる一連の流れを、時系列に沿ってご説明します。事前に全体の流れを把握しておくことで、当日の不安を大きく軽減することができます。
STEP 1|来院と受付
手術当日は予約時間に合わせてご来院ください。当日は脇の下を露出しやすいゆったりとした前開きの服装がおすすめです。受付後に体調確認と血圧測定を行い、手術に問題がないことを確認します。前日の飲酒や当日の激しい運動は控えるようお願いしています。
STEP 2|手術部位のマーキングと消毒
手術室に入室後、医師が脇の下にマーキングを行います。臭いの原因となるアポクリン汗腺の分布範囲を確認しながら切開ラインを決定します。マーキングが完了したら手術部位を丁寧に消毒し、滅菌ドレープで覆います。
STEP 3|局所麻酔の注射
手術部位に局所麻酔を注射します。最初にチクッとした痛みを感じますが、麻酔が効き始めると痛みはほとんど感じなくなります。当院での診療経験では、極細の針を使用し注入速度を調整することで、麻酔時の痛みを最小限に抑える工夫をしています。麻酔の効果は手術終了後もしばらく持続するため、術中に強い痛みを感じることは通常ありません。
STEP 4|皮弁法による汗腺の除去
麻酔が十分に効いたことを確認してから、脇のシワに沿って約4センチメートルから5センチメートルの切開を行います。皮膚を裏返すようにめくり、皮膚の裏側に付着しているアポクリン汗腺を一つひとつ目視で確認しながら除去していきます。この直視下での確認が皮弁法の最大の特徴であり、取り残しを防ぐために重要な工程です。エクリン汗腺の一部も同時に除去されるため、術後は汗の量が減少することも期待できます。片側あたりおよそ40分から60分で完了します。
STEP 5|縫合とタイオーバー固定
汗腺の除去が完了したら切開部を縫合し、皮膚と皮下組織がしっかり密着するようにタイオーバーと呼ばれるガーゼ圧迫固定を行います。この固定は皮膚の下に血液がたまる血腫を防ぐために非常に重要であり、術後3日から5日程度はこの固定を外さないようにしていただきます。固定が完了したら包帯を巻いて手術は終了です。
STEP 6|術後の安静確認と帰宅
手術終了後は院内で30分ほど安静にしていただき、出血やめまいなどの異常がないことを確認します。帰宅時の注意事項や処方薬の説明を受けたあと、そのまま帰宅していただけます。付き添いの方がいらっしゃると安心ですが、お一人でお帰りになる方も多くいらっしゃいます。車の運転は当日は避けるようにしてください。
日帰り手術後の過ごし方と注意点
日帰り手術は当日中に帰宅できる利便性がありますが、術後の過ごし方によって仕上がりや回復の速度が大きく左右されます。手術当日から術後数週間にかけての注意点をしっかり押さえておきましょう。
当日から翌日の過ごし方
帰宅後は安静を心がけ、腕を大きく動かしたり重い荷物を持ったりすることは避けてください。痛みは局所麻酔が切れた後に出始めますが、処方された鎮痛薬で十分にコントロールできる程度です。当院の医師によると、術後の痛みのピークは当日の夜から翌日にかけてであり、その後は徐々に落ち着いていくとされています。入浴は手術当日は避け、翌日以降も固定部分を濡らさないようにシャワー程度にとどめてください。
術後の通院スケジュール
術後3日から5日目にタイオーバー固定の除去を行います。この際に傷口の状態を確認し、問題がなければそのまま経過観察となります。抜糸は術後10日から14日前後に行うのが一般的です。その後は術後1か月、3か月と定期的な通院をお願いしており、傷の治り具合や臭いの改善度を確認していきます。仕事復帰の目安はデスクワークであれば術後3日から5日程度、腕を大きく使う仕事であれば2週間から3週間程度の安静が望ましいとされています。
術後に起こりうる症状
術後には腫れや内出血、皮膚のつっぱり感が生じることがあります。これらの症状は通常2週間から4週間で徐々に改善していきます。また皮弁法では皮膚を薄くするため、術後に一時的な色素沈着や皮膚の硬さを感じることがありますが、半年から1年かけて目立たなくなるケースがほとんどです。傷跡はワキのシワに沿って切開するため、時間の経過とともに分かりにくくなることが期待できます。ただし効果や傷の回復には個人差があります。
ワキガ日帰り手術の費用と保険適用
ワキガの手術は一定の条件を満たせば健康保険が適用されます。厚生労働省の診療報酬規定に基づき、医師が腋臭症と診断し皮弁法で手術を行う場合には保険適用の対象となります。
保険適用時の費用目安
保険適用で皮弁法による両側のワキガ手術を行った場合、3割負担で約5万円前後が費用の目安です。これには手術料、麻酔料、術後の処置料が含まれますが、処方薬の費用や術前検査の費用は別途かかる場合があります。確定金額は症状の程度や追加処置の有無によって変動するため、カウンセリング時に詳しくご案内いたします。
保険適用の判断基準
保険適用の判断は医師の診察によって行われます。脇の臭いが気になる、汗ジミが常にできる、制汗剤を使っても効かないといった自覚症状に加え、ガーゼテストやアポクリン汗腺の分布量などの客観的評価を総合して診断します。軽度のワキガの場合は保険適用とならないケースもありますので、まずは診察を受けていただくことが大切です。リノクリニック東銀座ではカウンセリングの段階で保険適用の可否を丁寧にご説明しています。
ワキガ手術の流れで知っておくべき注意
手術を検討する際に見落としがちなポイントや、事前に知っておくことで後悔を防げるポイントをお伝えします。
術前の準備で気をつけること
手術の2週間前から脇毛の自己処理は剃刀で行い、毛抜きやワックスによる処理は避けてください。毛根ごと抜いてしまうとアポクリン汗腺の位置が分かりにくくなる恐れがあります。また前日から当日にかけてはアルコールの摂取を控え、十分な睡眠をとって体調を整えておきましょう。服装は前述の通り、前開きでゆったりとしたものをお選びください。タイオーバー固定中は腕を下ろした状態を維持する必要があるため、術後数日間はボタン付きのシャツなど着脱しやすい服が重宝します。
手術を受けるか迷っている方へ
周囲に臭いを指摘されたことがある、電車やエレベーターで人が離れていく気がする、夏場だけでなく冬場でも脇の臭いが気になるなど、日常生活に支障を感じている方は手術を前向きに検討してみてください。腋臭症は体質に由来するものであり、清潔にしていても改善しにくいという特徴があります。当院の医師によると、手術を受けた患者様の多くが臭いに対する精神的なストレスから解放されたと実感されているとのことです。ただし手術である以上、合併症のリスクはゼロではありません。血腫、感染、皮膚壊死などの可能性について事前に十分な説明を受け、納得したうえで手術に臨むことが大切です。効果には個人差があります。
よくある質問
Q. ワキガの手術当日はどれくらいの時間がかかりますか。
A. 来院から帰宅まで、両側の手術を行う場合はおよそ3時間から4時間程度が目安です。手術自体は片側40分から60分ほどですが、術前の準備や術後の安静確認の時間を含めると半日程度を見込んでおくと安心です。効果や経過には個人差があります。
Q. 制汗剤が効かないほどの脇の臭いですが日帰り手術で改善できますか。
A. 制汗剤で抑えきれないほどの臭いがある場合、アポクリン汗腺の分布が広く活発であることが考えられます。皮弁法ではこの汗腺を直視下で除去するため、臭いの大幅な改善が期待できます。ただし完全に無臭になることを保証するものではなく、効果には個人差があります。
Q. 手術後に脇の汗ジミが減ることはありますか。
A. 皮弁法ではアポクリン汗腺だけでなくエクリン汗腺の一部も除去されるため、術後に脇汗の量が減少し汗ジミが改善したと感じる方もいらっしゃいます。ただしエクリン汗腺を完全に除去する手術ではないため、発汗が完全になくなるわけではありません。効果には個人差があります。
まとめ
ワキガの日帰り手術について、当日の流れを中心にお伝えしました。最後に重要なポイントを整理します。
- ワキガ手術は局所麻酔の日帰り手術で受けられることが多い
- 手術当日は来院から帰宅までおよそ3時間から4時間を見込む
- 皮弁法でアポクリン汗腺を直視下に除去するため高い改善効果が期待できる
- タイオーバー固定は3日から5日間維持し、抜糸は10日から14日後に行う
- 保険適用の場合、3割負担で約5万円前後が費用の目安となる
- デスクワークなら術後3日から5日程度で仕事復帰が見込める
脇の臭いで長年悩んでいる方、制汗剤や市販のデオドラントでは対処しきれないと感じている方は、一度医師の診察を受けてみることをおすすめします。手術の流れを正しく理解し、安心して治療に臨んでいただければ幸いです。
当院のご案内
リノクリニック東銀座では、腋臭症の保険診療による日帰り手術を行っております。外科専門医である院長が手術を担当し、カウンセリングから術後のアフターフォローまで一貫して対応いたします。脇の臭いや汗にお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。
初診のご予約はこちら(WEB予約24時間受付)
監修者情報

宮﨑 邦夫
リノクリニック東銀座 院長【資格・所属学会】
日本外科学会専門医 / 日本外科学会会員 / 日本形成外科学会会員 / 日本頭蓋顎顔面外科学会会員 / 日本美容外科学会会員
消化器外科・心臓血管外科・呼吸器外科・小児外科など外科研修ののち、外科専門医を取得。その後、形成外科で6年、美容外科で7年実績を積み、リノクリニック東銀座を開業、院長を務める。美容外科の技術は韓国や台湾、アメリカなどへ出向き、良質な技術を取り入れて日々の診療に生かしている。 2014年から在籍していた湘南美容クリニックでは指導医として若手美容外科医の教育にも尽力し、同院で行われた美容外科コンテストで2年連続ではグランプリを獲得。次の東京美容外科では骨切りメニューの立ち上げを行い、スタッフ教育にも尽力した。
監修日:2026.06.16



