院長コラム

顎変形症の両顎手術は保険適用できる?自費診療との違いを医師が解説

両顎手術とは?顎変形症の治療概要

こんにちは。リノクリニック東銀座院長の宮崎です。
今回は、顎変形症に対する両顎手術について、「保険診療」と「自由診療」の違い、そして矯正歯科との関係性を含めて解説します。

両顎手術(顎矯正手術)は、
上顎にルフォーI型骨切り術、下顎にBSSO(下顎枝矢状分割術/SSRO)を行い、噛み合わせ(咬合)と骨格の位置を同時に整える手術です。必要に応じてオトガイ形成(顎先形成)を組み合わせ、機能面と輪郭のバランスを調整します。

顎変形症とは何か

顎変形症とは、上下顎の大きさや位置、左右差などにより、
噛み合わせや顔貌に問題が生じている状態を指します。

  • 出っ歯・受け口

  • 開咬

  • 顔の左右非対称

  • 噛みにくさ、発音のしづらさ

といった症状があり、歯並びだけでなく骨格そのものが原因である点が特徴です。

なぜ矯正歯科に先に行く人が多いのか

口元や噛み合わせが気になると、多くの方がまず矯正歯科を受診します。
これは自然な流れで、決して間違いではありません。

ただし、顎変形症が背景にある場合、矯正治療だけでは限界があるケースも存在します。
歯は並ったものの、口元の突出感や横顔の印象が変わらない、噛みにくさが残る、といった相談は実際によくあります。

顎変形症と矯正治療の限界

顎変形症の本質的な問題は、歯ではなく骨格の位置関係にあります。
そのため、骨格のズレが大きい場合、矯正だけで無理に噛み合わせを作ろうとすると、

  • 治療期間が長期化する

  • 一時的に噛み合わせが悪化する

  • 最終的に外科手術が必要になる

といった遠回りになることも少なくありません。

顎変形症は保険診療の対象

顎変形症と診断された場合、
両顎手術は保険診療の対象になります。

ただし、日本の保険制度では「術前矯正を行うこと」が原則条件です。
6か月以上だいたい2〜3年の術前矯正を行い、歯並びと噛み合わせの準備をしたうえで、手術によって骨格を移動し、最終的な咬合を完成させます。

保険診療のメリットと注意点

保険診療の最大のメリットは、自己負担が3割で済むことです。
高額療養費制度も適用されるため、費用面の負担は大きく抑えられます。

一方で、

  • 術前矯正に時間がかかる

  • 治療全体が長期化しやすい

  • オトガイ形成を同時に行えないケースが多い

といった点には注意が必要です。

自由診療の両顎手術とは

自由診療では、サージェリーファーストと呼ばれる「手術を先に行い、その後に術後矯正を進める方法」を選択できます。

メリット

  • 治療期間が短縮されやすい

  • 輪郭の悩みを早期に解消できる

  • オトガイ形成を含めたデザインが可能

デメリット

  • 保険適用外のため費用が高額

  • 術後すぐは噛み合わせに慣れる期間が必要

骨切りから先に考えた方がいいケース

顎変形症の程度が強い場合、
矯正を始める前に外科的評価を行った方が良いケースもあります。

  • 矯正をしても口元の突出感が強く残りそう

  • 横顔やEラインの改善を重視したい

  • 顎の左右差が大きい

こうした場合、先に骨格の位置を整えることで、
結果的に治療期間や負担を抑えられることがあります。

顎変形症の保険診療受け入れを開始

リノクリニック東銀座では、
顎変形症に対する両顎手術(保険診療)の受け入れを開始しました。

これまで

  • 矯正歯科の先生方からのご相談

  • 保険適用で手術を希望される患者さまの声

を受け、体制を整えてまいりました。
現在は、矯正前・矯正途中の段階からのご相談にも対応しています。

自由診療で培った手術技術

保険診療だからといって、手術の質や設計を妥協することはありません。

自由診療で培ってきた

  • 三次元的な骨移動設計

  • 3Dシミュレーションによる術前計画

  • 機能と美しさの両立

これらを、保険診療にも余すことなく反映します。

矯正歯科との連携について

すでに他院で矯正を始めている方も、諦める必要はありません。

現在通院中の矯正歯科の先生と連携しながら最適な治療計画を検討することも可能です。

術前矯正の途中段階でも、一度ご相談ください。

まずはカウンセリングから

顎変形症の治療は、「保険か自由診療か」ではなく「あなたに合っているか」が重要です。

当院では、

  • 骨格と噛み合わせの評価

  • 保険適用の可否

  • 治療順序と期間

を丁寧に説明したうえで、
最適な選択肢をご提案します。

よくある質問(Q&A)

Q1. 矯正歯科に通院中でも相談できますか?
A. はい。現在の矯正歯科と連携が可能であれば対応できます。まずはご相談ください。

Q2. 顎変形症かどうかは誰が診断しますか?
A. 顎変形症の診断は、保険診療で顎変形症を扱う医療機関の医師が行います
当院でも、診察・画像検査などをもとに診断を行い、必要に応じて矯正歯科と連携しながら治療方針を決定します。

Q3. 保険診療の手術枠に制限はありますか?
A. 月ごとの件数に限りがあるため、早めのご相談をおすすめします。

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監修者情報

宮﨑 邦夫

リノクリニック東銀座 院長

【資格・所属学会】
日本外科学会専門医 / 日本外科学会会員 / 日本形成外科学会会員 / 日本頭蓋顎顔面外科学会会員 / 日本美容外科学会会員

消化器外科・心臓血管外科・呼吸器外科・小児外科など外科研修ののち、外科専門医を取得。その後、形成外科で6年、美容外科で7年実績を積み、リノクリニック東銀座を開業、院長を務める。美容外科の技術は韓国や台湾、アメリカなどへ出向き、良質な技術を取り入れて日々の診療に生かしている。 2014年から在籍していた湘南美容クリニックでは指導医として若手美容外科医の教育にも尽力し、同院で行われた美容外科コンテストで2年連続ではグランプリを獲得。次の東京美容外科では骨切りメニューの立ち上げを行い、スタッフ教育にも尽力した。

監修日:2026.01.28

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